スージー

花束みたいな恋をしたのスージーのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.4
坂元裕二〜!好きだ〜〜〜!!!

大学時代から4年半付き合ってた人と社会人になってから別れたわたくしですが、その点の共感はあまりなかったかも。ただひとつの作品としてとても楽しめた。特に冒頭の坂元裕二節とそのテンポの良さはグッとわたしの心をつかむ。

ふたりの気持ちが行き違いはじめたときは絹ちゃんサイドでしたが、終盤のファミレスのシーンでは結末を知りながら「麦くん...!!!」という謎の焦燥感に駆られたのは、わたしが離婚をしているからだと思う。同じようなことを元夫に言っていたなあ、と。「そうだそうだ」と結婚の理想に泥を塗るような気持ちになりつつ、だけど主人公は20代中ごろ。そんな気持ち、知らなくてもいい。知っててもいいけど、納得しないまま受け入れてはダメだ。と、おばさんは思ったわけです。
がしかし「別れてから仲良くなる」反対派としては、ファミレス後3ヶ月いっしょに暮らしたのは、やはり解せぬ。あんなに楽しそうなのだから、楽しく暮らし続けたらいいじゃんとも思う。

と、言う感じで、なんだかいろいろなことを考えてしまったのでした。一番強く感じたのは、結婚の理想も現実もすべて受け入れた上で、離婚という経験もした上で、次の結婚では絶対に幸せになるぞという自分の想いでした。

はじめと終わりが自分の話になるというレビュー。それだけ心を揺さぶられる作品であったことは確か。
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