皿と箸

花束みたいな恋をしたの皿と箸のレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
2.0
評判が良かったので夫婦で観に行ったものの…観賞後の感想は2人とも「うーん…評判ほどではなかったね。」という感じで、思い返しながら話していくほどに加速度的に鼻持ちならない気分になっていくと言う作品でした。

一般的な感性では、冒頭現在の2人が、イヤホンを2人でシェアするカップルにマウンティングしようとするシーンを見て「嫌な奴らだなぁ」と感じないんですかね?
あと「ワンオク…は聴けます!」じゃねーよ。結局自分の守備範囲以外を食わず嫌いしてるだけじゃない。


それ以降もサブカルに耽溺しながら必死に夢を追うわけでもなく、同棲するのに親に挨拶しにいくわけでもなく、出会った頃はまだ可愛げのある2人なのに、結局5年かけて自分達が「こうはなりたくない」という人間に劣化していく話しを「珠玉のラブストーリー」と言うんですかね。
「宮本から君へ」とかの方がよっぽどよ。

あと個人的にサブとかメインとかに関わらず、カルチャー全般は消費する事より、どう咀嚼するかに感受性が問われる部分なので、単純に自分と同じ様なカルチャーを消費している人ってのは、YouTubeやネトフリなどのレコメンド機能位の意味合いしか無いにも関わらずこの2人はまるで運命かの様に感じています。
2人に必要なのは恋人ではなくGAFANのアルゴリズムかマッチングアプリですよ。

結局ある条件を満たす存在に人は好意を抱き、3年も経てば恋愛感情は逓減するという心理学の域をでない話しなんですよね。

喧嘩とかセックスすら面倒臭がってたら、
そりゃ愛によって永続する関係なんて見つかりませんわ。

でも結構館内ではすすり泣く音が聞こえてきていたので、まぁやっぱりレビューの評価というのは本当に当てにならないもんだなと改めて思うと同時に、若年層の自己肯定感の低さ、未婚率、出生率などの社会指標の改善は永久に期待できないなと感じました。
皿と箸

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