トールキン

花束みたいな恋をしたのトールキンのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.1
食わず嫌いでなかなか見れなかった作品にようやく手が出せた。
作品自体はめちゃくちゃ良かったけどその分思う部分がたくさんある。それを全部書こうとするとめちゃくちゃ長文になるのであえて簡潔に。

この映画に共感出来る、あるいは同じような経験してる人たちって世の中にどれだけいるんだろうな。出会いがあって別れが訪れる。「始まりは終わりの始まり」という台詞がめちゃくちゃ刺さる。それと一つ一つの台詞にユーモアさが感じられたり、2015年〜2019年くらいの時事ネタを挟んだ台詞もなんか良い。飼ってるネコにバロンと名付けるのがめちゃくちゃ良いセンスしてる。

運命的な出会いを果たしてしばらく、あー今めちゃくちゃ楽しい時期だな、とか客観的に見て思ったし、でもしばらくして現実という壁が押し寄せたり、俗に言う社会の厳しさを痛感したりすれ違いの日々が続くようになったりで2人の関係にヒビが入ったりで、その辺は映画だけどめちゃくちゃ現実的な描写だなって思った。

下らない話題で盛り上がれるってめちゃくちゃ楽しいことだと思うしそれを互いに共感出来るって互いにとって幸せなことだと思うけど、でも遅かれ早かれ別れは来てしまう。最後は楽しいことを振り返りながら
笑顔で今までありがとうって、そっちの方が余計に辛いと思う。別れた後も楽しい思い出だけ心にしまって今後生きていくってのもね、あんまりこんなこと多用したくないけど正にエモいとはこういうことなんだな。
あと、清原果耶いつ出てくるんだろうって思ってたらそこでかよっ!って思ったしそのシーンでは胸が締め付けられるかのようで泣いてしまった。それとオダギリジョーの男の色気はヤバい。

結局長々とした感想になってしまったけどとにかく見れて良かった。話の締めくくりとしてはもう少し湿っぽくても良かったかな、とは思う。
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