ダンクシー

花束みたいな恋をしたのダンクシーのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
3.8
幸せを維持することの難しさ。心理描写もリアルだった。

駅で終電を逃したのがきっかけに出会った麦と絹は、音楽の好みや趣味が共通している事を知り恋に落ちる。大学卒業後フリーターをしながら同棲生活を始める。2人での幸せな生活を続けるために、2人は就職活動を開始する。しかし、現状維持する事は想像を超えるほど難しいものだった…。

序盤の終電逃したモブ男の、マニアックな映画知ってるよ〜からの"ショーシャンクの空に"とかいう誰でも知ってるような名作を言う口だけのミーハーの描写とかリアル。女も魔女の宅急便、しかも実写版と。こいつ中身ねえな〜って一瞬で察せるやつね!分かる分かる。いるんだよな〜こういう奴ら!劇中の菅田将暉たちみたいなガチのサブカル好きからしたらひっかかるのも無理はない。押井守が神トークとかおもろい。オタッキーすぎる美男美女…いやいや勘弁して。俺と顔面交換してくれ!?

趣味も思考も、奇跡と言っていいほど共通している、まさに運命の2人。天竺鼠のチケットがふたりを巡り会わせた、まさに尊い出会い。しかし、価値観のズレがどんどん顕著に出始めてゆく。大学を卒業し、働いていくにつれ個々の時間が増えて分裂する2人。そして喧嘩中の最悪なプロポーズ。そしてどんどんどうでも良くなっていく。理想論の恋愛なんてのは現実じゃほぼ不可能。現実は厳しい。

恋愛って何なんだろう?最初は美しくて輝いてるけど、長ければ長く続くほど輝きを失っていく…。いつまでも磨き合って輝き続けられる人が、一生涯のパートナーに相応しいんでしょうね。。
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