鉢植えや地植えじゃない花束は、永遠じゃない。
「恋愛ってナマモノだから」というオダギリジョーのセリフ。
坂本裕二という脚本家は一体幾つなのか?
調べたら57歳!驚き。
こちらは永遠の20代。
甘酸っぱすぎて恥ずかしすぎてもう振り返りたくないような過去を、繰り返し掘り返す。
現代にスイッチできるのはさすが職人。
映画好きな人って本も写真も絵もJAXAも科博もお笑いも舞台もきっと好き。
私もミイラ展行ったし宝石の国も読んだし、猫もコーヒーもゲームも好き。
ジャックパーセル履いてたし。
みんなと被りたくなくてサブカルにハマるけど、サブカル界隈は結局同じものに辿り着く。
麦と絹も、シンクロして当然なのだ。
ガスタンクじゃなくてそれは橋とか顔ハメ看板だったかもしれない。
そんな風に出会った二人、すれ違うのは当然。
永遠にずっとサブカルだけを求める人生を歩めるのは難しい。
永遠の恋愛も同じようにとても難しいこと。
時間は有限。
子供が産まれれば本も映画も遠ざかる。
仕事や勉強に打ち込めば削るのはカルチャーに費やす時間。
ライフスタイルの変化が結婚であって、それをどう捉えるか。
結婚は生活。
それを自然に見せる脚本、やはり上手い。
そして突然のお葬式からクライマックスへ。
主人公二人のモノローグの掛け合い。
どちらの気持ちも観客に伝わるよう、作られている。
目線はどちら寄りでもない。
ストリートビューの回収があるなんて思わなかった!
(あとサブカル女子は西麻布へ行かないのでは)
学生時代ずっと付き合っていた同級生男女二人の話。
卒業後些細なことで別れ、互いに別の人と結婚。それぞれお子さんもいる。
その片方の友人から最近元恋人とバッタリ再会した話を聞いた。
口には出さなかったけど、後悔を垣間見た。
この歳になると、若い時の1年は今の10年分くらいに感じる。
4年一緒に過ごした時は体感40年ほど!
恋愛感情が消えても、嫌いじゃなければ一度結婚してみてもいい。
嫌ならその後別れたっていい。
どうせ後に付き合った人と結婚しても同じだよ。
「永遠の恋愛」としてドライフラワーにするなら別。
それもステキかもね。