Pnori

フロッグのPnoriのレビュー・感想・評価

フロッグ(2019年製作の映画)
3.2
ちょっと種明かしが早過ぎるかな。

観ている途中から、反対の視点も観たいなと思っていたけど、まだのめり込んでいない段階で早々と視点が切り替わっちゃったから面白さが半減。もったいない!

別視点の同じシーンなんだからフラッシュバックでテンポ良く進めて、誘拐犯がどれだけ残忍だったのか、15年前の少年たちの供述時には何があったのかを入れて欲しかった。

仕掛けに注力してしまい、登場人物たちの人物像が薄っぺらい。犯人像や犯行状況が詳しく描かれていないので、誘拐犯への憤りもあまり感じず、少年たちの供述もどんな風だったのかも明かされることもなく投げっぱなし。

もしかしたらもうひと捻りあったりするんじゃないかと思わせるくらい構成は良くできていたから、そこまで期待してしまった。

終盤まで引っ張って引っ張って、一気にひっくり返っても十分面白かったのではないかと。

とは言え、巧妙に練られたストーリー構成は秀逸で、パズルのピースがひとつひとつ嵌っていく過程はスリリングで面白い。仕掛けられたギミックと伏線の張り具合が絶妙で、先が気になってあれよあれよと引き込まれていく。

面白かったから余計に粗が気になってしまったけれど、期待を全く裏切らない良作だった。

あわわ…ベッドの下。
怖っ!
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