おき

ミッドナイトスワンのおきのネタバレレビュー・内容・結末

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

まず、本当に音楽が全て繊細で綺麗だった。
あんなにピアノの音に目を輝かせて、胸を締め付けられたのは初めてだった。
静かな映画だった。
静かで、寂しくてつらい。でも、小さく幸せだった。
今でも音楽聴いたら泣いてしまうくらいずっと心に残ってる。
本当に草彅くん、演技が上手だった。。あれは、草彅剛じゃなくてなぎさだった。間違いなく。
綺麗でつよい、たった一人のかけがえのない存在だった。
もちろんイチカも。
あのイチカの淡々とした感じもすごく好きだったなぁ。
あの二人はどこでどう交わってもきっと完全に幸せになる事はできなかったのだろうなと思う。
現実的で、辛かった。苦しかった。全部が愛おしくて綺麗で悲しかった。
血の繋がりや性別がそんなに大事なのか?と何度も何度も自問自答してしまった。
映画を観終わった後も、あの二人が、二人で幸せになることはどうしてもできなかったのだろうか?とすんごく考えたけど、やっぱりどこで道を変えてても、それはきっと無理だったんだと思う。悲しいけど。
でも、二人が過ごしてた日々はとっても綺麗で素敵で、愛が溢れていたとわたしは思うよーーー
なぎさが、化け物と言われていたとき、本当に怒鳴り散らかしそうだった。なぎささんにそんな汚い言葉を向けるな!!!って殴りかかりそうになってしまった。
でも、実の母親だもんね。
でも、でも、あのイチカを作ったのは、イチカをあんなに素敵な子、明るくて才能のある子にしたのはきっとなぎさだよ。
だからこそ苦しかった。
イチカが最後に海で思っていたとき、綺麗すぎて涙が止まらなかった。
天使が、舞っているみたいだった。きっとなぎさにもそう見えていたのだろうな。
なぎさの最後は幸せだったんだろうか。イチカの、成長した綺麗な姿を見ることができて。幸せだったらいいな。
海外に行ったイチカがコートを着て歩いてる姿が、本当に本当になぎさにそっくりで、胸が熱くなってしまった。
今これを書いている時ももう目頭が熱くなっちゃう。
それくらい素敵な映画だった。

少し期間を開けたらもう一回みたいなあ。
おき

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