このレビューはネタバレを含みます
剛くんのその佇まい。
声音。
トランスジェンダーの悩みを持った女性の等身大の姿を演じ切った。
主演男優賞を取ったのも頷ける。
ヒロインの女の子の、新人ならではのまだ慣れてない感じも、役に合っていた。
何より、彼らに希望を与えたバレエダンスは、とても美しく、魅入ってしまった。
凪沙の苦悩は当人にしかわからない。
しかし、おなじ孤独を抱える一果の魂に触れた時、ふたりは血を超えた親子になっていく。
性転換してまで、母親になりたかった凪沙の、やるせない悲しみと孤独と願いを、一果は受け止めて大きく成長して羽ばたいてく姿は、胸を打つ。