めちゃめちゃ良作。
結構見た後にすぐには動けなくなるくらい。
まず主演の草薙さんがよかった。
線の細い感じがあるから役柄としても見れるし、演技が抜群に良かった。母になりたいと切に願う狂気じみたところも、母性に包まれて優しい表情を見せるところも、全部よかった。
オープニングのゲイ4人で喋りながら準備して、ステージに出ていく様は洋画みたいで好きだった。
結構えぐいシーンも多くてチャレンジングな役柄に感じだけど、そのえぐいシーンを見せられるだけの草薙さんの演技力と作品の構成力があったように感じた。
ただ、服部樹咲ちゃんも圧巻のハマり役。
バレエをしている姿が本当に美しかった。手足が長くて、立ち姿も綺麗で、そこにいるだけで絵に成るし、踊ってるシーンはいくらでも見れるように感じた。
本作がデビュー作になると思うけど、初々しくも堂々と演技していて、雰囲気もオンリーワンなものがあるし、これから先が気になる女優さん。
2人で夜に階段でバレエの練習をしているシーンが好きだった。バックショットだったんだけど、その後ろ姿を見て、なんか自然と涙が出てくるようなシーンだった。
海で踊って最後になぎささんにバレエを見せてあげるシーンも、海に向かっていくところも、それからのエンディングまでの流れも最高だった。
蛇足のない終わり方で構成がいいんだなぁと感じた。
親子でも姉妹でも友達でもない特別な2人の関係が最後にはあったように感じた。
生きづらさを感じてる人や、思春期の悩める少年少女たちに届いてくれるといいなぁと。