このレビューはネタバレを含みます
なぎさが髪を切っていちかを抱きしめるシーン、ラストのいちかのバレエシーン。
この2つのシーンはきっと忘れられないと思う。これらのシーンを映画館で観れて良かった。
多くの方が指摘しているように、後半は正直やりすぎ?感を感じたところもあった。急に安っぽいドラマみたいになって、映画との間に距離ができて冷めちゃった、みたいな...。
なぎさは母になりたかったんだろうか、女になりたかったんだろうか。そこに一番違和感を感じた。もちろんどちらもあるだろうけど、短髪にして男性として働くことを決めたとき、なぎさは母になることを選んだんだと思った。体は男性だったけど、その後ろ姿は母親だった。
そのシーンにとても希望を感じたので、タイでなぎさが手術を受けたときは、ん?と思ってしまった。コンクールでいちかの母を見たときに、やっぱり体も女でなければ母になれないと感じたのかもしれないけれど、もしそうだったらなんだか寂しい気がする。うまく言えないけど...。
観客に解釈を委ねる部分が多い映画だったので、私が変に受け取ってしまった部分もあると思うし、他の方の感想もいろいろ聞いてみたい。