ひろさん

由宇子の天秤のひろさんのネタバレレビュー・内容・結末

由宇子の天秤(2020年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

映画の冒頭、自殺した女子高生の父親を河原で取材する自信に満ちた由宇子の姿と、塾の生徒を妊娠させたことを父親から打ち明けられた由宇子の戸惑う姿の違いがこの映画のテーマである。
春本雄二郎監督が「あえて結末も含め、作中にもたくさんの謎を残したままにしました」と言っているように、登場人物の行動の是非は観る人それぞれ違い、多様な感想が出てくる映画だった。
萌が多くの男性と性的関係を持っていたことをダイチから聞いたことを根拠に父親の無実を信じても良かったのに、なぜ萌の父親の哲也に「自分(由宇子)の父親が萌を妊娠させた」と告白しなければならなかったのか。
映画を観た直後はそう感じたが
、由宇子からも信じてもらえず車に跳ねられて重体になった萌を見て、言うべきだと確信したのかもしれないと思い直した。
由宇子を演じた瀧内公美とその父親光石研は「彼女の人生は間違いじゃない」でも親子役だったが、3年経って全く別の親子になっていた。
撮影稿のシナリオを買って読み、撮影や編集で変化していった部分が分かって良かった。
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