アントマンという映画は、MCUシリーズにおける重要だけど説明がいる要素(ピム粒子、量子世界、カーンダイナスティ)を手際よく説明し、アベンジャーズシリーズのストーリーが飲み込みやすくなるチュートリアル的な役割を果たしながら、単体映画としてもホームコメディのような安心感と家族を大事にするヒーロー映画としても成立しているところが、凄いところだ。
てらさわホークさん曰く「MCUのお茶漬け映画」というように、アントマン自身は市井の人であり、抱えている問題自体は親近感がありながら、クスっと笑えてホッとするシーンが多く、MCUの中でも間口が1番広い映画なんじゃないかなと思う。
ただ、今回の映画は求めるものを全て手に入れてしまったアントマン一家が、マッチポンプのように量子世界でドタバタするというところが、前作と前々作と異なるため、少し腑に落ちないのかもしれない。
面白い、面白いのだが、今の俺にはこの面白ささえ上滑りしていく。。とゴローちゃんを気取りながら、グランドシネマのエスカレーターを下っていったのでした。
