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エルヴィスのsomaddesignのレビュー・感想・評価

エルヴィス(2022年製作の映画)
4.0
わかっちゃいたけど、さすがのバズ・ラーマン監督。
相変わらずのキラキラ、ビカビカ好き大爆発。
エンドロールまで全部キラキラにするとは思わなんだ。

このド派手感覚がエルヴィス・プレスリーって稀代のエンターティナーとの相性いいのなんの。

なにしろバズ・ラーマンの作品なので、時代考証や事実考証を度外視した作りで楽しい。その上、エルヴィスを殺した男としても悪名高いプロモーター;トム・パーカー大佐視点なので所謂「信用ならない語り手』モノでもある。
さらには元妻プリシラさんがまだご健在なこともあってか、プリシラさんに都合悪い部分は描かれない(エルヴィスが空手にハマって雇った空手の先生との不倫疑惑とかは当然スルー)。ある種「2020年代からみたエルヴィス像」を考察するような映画だと思った。

「こんなに働いてるのに、なんで金がないんだ!」
「お前が使ったからだ」
って一連のやり取り笑う。パーカー大佐に搾取されてたとはいえ、後先考えずに浪費しちゃって酷い目に遭う姿は現代だとニコラス・ケイジを連想しちゃった。「パチンコー!」

エルヴィスを演じたオースティン・バトラー。美少年からカリスマ中年まで幅広い演じわけが素晴らしかったし、歌唱シーンのパワフルさとか最高でわ。ただ、オースティンからエルヴィスに似ていくほどに、どことなくコスプレっぽく見えてしまう。「エルヴィス」世代じゃないので、後世さんざんモノマネされ、ギャグ化されたものばかり見て育ってしまった自分のせいだけど。



47本目
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