KATO

スタートアップ!のKATOのネタバレレビュー・内容・結末

スタートアップ!(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

まごうことなき、ラブリーなマ・ドンソク炸裂! ちょいちょい重いシーンがあるものの、優しさにつつまれたマブリーの拳で朗らかに観ることができた。

中途半端な18歳の青年が、母親に反発していきついた先は、おかっぱ頭の料理人がいる中華料理店。中途半端だから、どうにもヤンキー感の抜けない奴だけど、それでもちょこちょこ優しくて、お前の良さをもっと存分に発揮しろ! と思わなくもない主人公。
そんな主人公に言葉通り拳でしつけていくのが、我らがマブリー。今回はおかっぱ頭で登場とのことで、出てきた瞬間大爆笑。インパクトが半端ないんだもの……。ポスターで見慣れていたはずなのに、さすがに動くとなるとまた違った味わいが。

わがままボディ―でTWICEを踊るマブリーにもツラい過去が。
主人公は良い奴だけど、無神経だよな。誰かのことを考えるほどの余裕がないというか……。子どもだから、仕方ないのかもしれないけど。
大人のふりして、全部わかったふりで誰かを傷つけることもある。無知だと自覚することは苦しいことがあるけど、知ったうえで行動できるから、傷つけることも少ないのかも。

中華料理屋にいる人たちはみんな優しくて、たぶんみんな一度は傷ついてきて、それが自分だけじゃないということを知っていた大人たち。こういう大人たちに囲まれて、2カ月くらいでも生活できた主人公はとても幸せだと思う。
家族のために踏ん張らないと、と主人公の友達であるサンピルは消費者金融で借金取りをして働くことになってしまった。ろくでもないのは本当だけど、彼もとってもいい子なのに……。優しい子なのになぁと、彼のやさしさとやるせなさで泣けてきてしまった。
「お前らしいことを探せよ。お前らしくないよ、そんな仕事」
本当にその通りで、自分が少しでもラクに生きられる(決してだらけまくろう!ということではなく)ことができたら幸せだよね。

マブリーがかわいいことはもはや周知の事実だし、今回のマブリーはマジで1粒で2度おいしい的なお得マブリー。
そして、チョン・へインくんがとてもかわいい! 悪くなりきれない優男感がにじみでていて、ほっぺをウリウリしたくなる。させて。
おばあちゃん孝行したいへインくんめちゃかわで、最後の「虎はジャングルの王なんだよ」といわれたときの表情で泣けてしまった。
へインくんを消費者金融に誘った先輩も、なんだかんだ人間味があって良かったなぁ。
みんなが、それぞれに少しだけ幸せの方向を向けた気がして、なんだかほっこりとなるラストだった。
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