RiRi

ブラックアダムのRiRiのネタバレレビュー・内容・結末

ブラックアダム(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

👍Thumbs up:
・今までのヒーロー像に疑問を呈するテーマ性。ヒーローものにありがちな正義感の押し付けを作中の母親の台詞で指摘してくれたのは爽快だった。(私達が本当に苦しんでいたときにあなた達はどこにいたのか。/何が善で何が悪かを振分けるのは、線引をする側にとっては容易いことだ。)
・Black AdamとHawkmanの間で「誰が生きて誰が死ぬべきか、それを誰が決めるのか」という倫理観の対立があったのも良かった。
・Justice Societyの多様で魅力的なキャラデザやそれぞれの超能力もバランスが良く出来ていた。

👎Thumbs down:
・キャラクター・デベロップメントを描く代わりに、とにかくドウェイン・ジョンソンのドタバタレスリングを詰め込んだ印象を受けた。常にアドレナリンが出まくる演出で後半の戦闘シーンで脳が疲れ少しウトウトしてしまった。もう少し緩急があってもいいのでは。
・短い時間でそれぞれのキャラの魅力を余す事なく紹介するのは難しくとも、もう少し過去を匂わせたりもっと知りたくなるような伏線を敷くなど工夫があっても良かった。
・正義とは、ヒーローとは、というテーマ性にも拘らずヴィランは純度100%の悪として描かれておりがっかりした。キャラクターとしても特に印象に残らなかった。「正義の反対は悪ではなく別の正義」という真理をエンタメに昇華してくれたら最高だった。
・ターミネーターの「アスタ・ラ・ビスタ、ベイビー」を思わせる使い古されたジョークに苦笑い。
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