かつて「ラ・ラ・ランド」でLAの街とそこに生きる人々をロマンチックに描いたデイミアン・チャゼル監督が、本作では同じ街なのに、まるで“映画のセット”のように空虚な“バビロン”として映し出しているのが面白かった。そして、その空虚感の先で待っているのは虚無感しかない。
唯一、好きだったキャラクターは、初めて映画に出演したマーゴット・ロビーを演出する女性監督だったんですが、演じているのはデイミアン・チャゼル監督のパートナー、オリビア・ハミルトンなんですね。実在の女性映画作家をモデルにしているとのこと。
3時間9分の本編を観終わったカップルが、「『ラ・ラ・ランド』みたいな映画だと思っていたから、なんかごめんね…」と謝っていて、まあたしかにハリウッドで夢を叶えようとする話は同じなんですが…。オープニングで象が……そして蛇が…ネズミが…