Onions

バビロンのOnionsのレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
4.5
最高だった。デイミアン・チャゼル監督は本当に映画が好きなんだろうな。それが全力で詰まった、青春と映画と人生の物語。

そしてなぜ映画が好きなのか、映画が大衆に、大衆の中のたった1人に何をもたらすのか、いつもそれを掴んでいて、私たちと映画の関係性を表してくれる。

変わり続ける時代、それを鏡のように映す映画界の変化を、サイレントからトーキーに変化する時代で具体的に魅せていく。
ここ数年、映画界で求められてきた変化、デジタルの普及、人種や性別、時代にあったモラルとメッセージ性。それは映画が生まれた時からいつの時代も変化を求められてきて、変化に追いつけなくなったものは捨てられ、死んでいく。
でもそれが、時代を超えて映写機に、スクリーンにまた映る時だけ観るものの心に蘇っていく。その繰り返し。

それが素晴らしいという一面も見せられつつ、なんかそれが窮屈で残酷でその中に犠牲が確かにいることも認識させられて。
デイミアン・チャゼル監督の作品の醍醐味だと思う。光と希望がそこにはあるのに、いつも闇も残酷さも容赦なく描く。
毎回好きなんだよなぁ〜そしてそれがアメリカであんまり評価されてないところもまた、興味深い。(ファーストマンもしかり)

とにかく私はこの人の作品がめちゃくちゃ好きだし、バビロンも派手にめちゃくちゃにやってくれたな、ありがとう。の気持ちです。(誰)
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