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人面魚 THE DEVIL FISHのjunjunjunのネタバレレビュー・内容・結末

人面魚 THE DEVIL FISH(2018年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

台湾ホラーに興味がありサブスクで観ました

土着の伝説に基づくということにまず期待。

そんな不気味な人面魚の話が観たかったが、早々に最終兵器エクソシスト登場。しかも子供の時に観て憧れたキョンシーものを連想する、これは悪魔祓いがバシバシ祓う系のアレか!と勝手に膝を打ち、これはこれで期待する

が、結局はそこまでノリノリのエクソシスト的な感じではなかった。トラ爺降臨がキーらしいが、どうもその扱いが大きすぎるのだろう。
かませ犬みたいな小悪魔が魅せてくれてもよかったなあ。
なにせ道士が全然強くないし、心強いアイテムもなくて、もちろん銭剣もビームの出る鏡も出てこない。

かと言って、本来期待した暗くて怖くてじっとりとしてる系ホラーな部分も、母子の関係性を丁寧に描いていたためか、すこし物足りなく感じた。
たしかに湿っぽい画面や暗い画面は多いが、業の深い澱み感の様なものを感じなかった。

悪魔が乗り換え上手で人間を翻弄するみたいな感じになるのは昔からのあるアイデアの様だし、拡散やコピーみたいなアイデアにも途方もない怖さがある。
食べられて戻る、丸揚げにされたとて稚魚に託す。この作品でも少しそのチャネルが開いた様に感じたが、気のせいだった。
加工工場に持ち込まれてミンチにされて大量のロットに混ざり込んだらどうなっていただろう。狡猾さはそこまでない悪魔だった。

そもそも封じた悪魔をゴミの日に出すなってことだけど、魚に封じて、魚だから揚げちゃう、っていう発想含めて、そこは面白かった。

ここに来てエクソシストにあるようなシステム、様式美も作中で徹底されていないのは、もはやしょうがないと思うが、後半出てくるセリフにおける神ってなんだろう?トラ爺のことを神と呼んでいるのだろうか。

台湾や韓国の地元伝承系のホラーについて、自分にとっては新しく感じるものがあり、また土地柄の伝統の風俗文化が垣間見えるのも楽しみだったのだが、そこの欲も十分に満たされなかったのが残念だった。

冒頭の釣り魚を食べるシーン。
台湾の釣り人はあんなワイルド系YouTuberみたいにして釣行を楽しむのだろうか。
あれ何の魚だろう。
そんなところに想いを巡らす楽しみはあった。

どことなく色んな欲求不足。

ビビアンスーっぽいなと思ったひとはビビアンスーでびっくり。
エクソシスト道士もカッコいい。

最後に、
トラ召喚のポーズは、アレのパロディですよね?
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