三四郎

喜劇 命のお値段の三四郎のレビュー・感想・評価

喜劇 命のお値段(1971年製作の映画)
3.0
「日本映画を見ーひんのが悪いんや」
科白ひとつひとつが考えられたものとなっている。コメディ(喜劇)は難しいものだ。
公害が社会問題となっていた時代の、その公害を皮肉にした映画。
前田陽一監督の映画はただのコメディではなく、皮肉が散りばめられていて、素直には笑えない。渋谷実監督とはまた違ったブラックコメディの監督と言えるかもしれない。

フランキー堺と財津一郎のコンビはどの作品でも息ぴったりで最高だ。フランキー堺ほどのコメディアンが哀しいかな現代の日本にはいない…。全てを包み込む温かさのある快活かつ重厚な心優しい喜劇王!
そして、岡田茉莉子はやっぱり最高のコメディエンヌだ。メロドラマよりコメディの方が彼女の才能を開花して魅せるように思う。
フランキー堺も岡田茉莉子も賢い故に、喜劇が演じられるのだろう。
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