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Beatrice Cenci(原題)
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『Beatrice Cenci(原題)』に投稿された感想・評価

ルチオ・フルチ監督が自らの最高傑作とする残酷史劇。父親殺しで死罪となった貴族女性ベアトリーチェ・チェンチの有名史実を映画化。

1599年のイタリア。チェンチ一家の十代の娘ベアトリーチェ(エイドリアン・ラルーサ)、と継母はこの日、教会からの殺人罪宣告により処刑される。殺されたのは娘の父親フランチェスコ。横暴な地主として知られていた父親を、娘と家族はなぜ殺したのか。。。

このところ追っているフルチ監督作をキリスト教の勉強も兼ねて鑑賞。

まず、本作ではヒロインの斬首処刑シーンは画面に映らない。フルチ監督に残酷描写を求めるマニアにとっては期待外れだろう。しかし映画的完成度はすこぶる高く、監督がマイベストとするのも納得の傑作だった。

16世紀の衣装美術はパーフェクトで照明も撮影も素晴らしい。主演のエイドリアン・ラルーサはホラー女王バーバラ・スティールの上位互換のような美しさで、その他の役者陣もルックスが良い。ビジュアル面ではこれまでに観てきたカラー史劇の中でも最高峰と言え、同時期のパゾリーニ監督作と比べても暗黒感は勝っていて個人的には好み。

構成は処刑当日を軸に回想シーンが激しく組み込まれ、父親殺しの真相を徐々に解き明かしていくというもの(最近の「オッペンハイマー」程度の構成を難解とするような向きには解らないかもしれない)。それが功を奏してベアトリーチェ裁判の理不尽さと悲劇性を高めている。

史実なのでネタバレすると、ベアトリーチェは父親からの性的虐待にたまりかねて家族ぐるみの計画殺害を決行した。その事実を受けながら家族を拷問の末に斬首刑と判決したのは教会である。本件はカトリック教会の暗黒史であり、その教義に疑問を提すべくフルチ監督が手掛けた気概の一本である。後半、教会を露悪的に描いたワン・シーンのみ少々軽薄に感じたが、それ以外は重厚で深刻なテンションが持続し、演者スタッフ共にカトリック批判という事の重大さを感じつつ制作に挑んでいるように感じられた。

恐らくは本作がフルチ監督自身の表現者としての頂点だったのかもしれない。この教会批判によってフルチ監督は問題視され主流の作品は回って来なくなった。さらに私生活では本作の公開直後に最愛の妻が自殺し、傷心から1年余りに渡って映画制作から退くことになる。

復帰作は2年後の「幻想殺人」(1972)、そして「マッキラー」(1972)へと続く。両作の殺伐として病的な内容はフルチ監督の内面を反映しているのではないか。その後、“血みどろ職人”として再誕するのは「サンゲリア」(1979)以降となる。

※主演エイドリアン・ラルーサ(当時20歳)は、後にスティーブン・セガールと結婚し3年で離婚した。
AnriKimura

AnriKimuraの感想・評価

3.0
1969だ!と思って観たけど時代設定違ったわ 父親殺しの実話のやつ