レトーポ試験

ゲルハルト・リヒター・ペインティングのレトーポ試験のレビュー・感想・評価

4.0
ゲルハルト・リヒターをモデルにしたフィクション映画『ある画家の数奇な運命』とは異なり、こっちは割りかし最近のリヒターが登場するドキュメンタリー。

ある画家の〜では人生の前半生の模写してぼかすがメインだったけど、こっちは最近のアクション・ペインティングのような作風。

ドキュメンタリーとして一貫した物語があるわけではなく、とりあえず描いてるところをインタビュー交えながらありのまま見せてくれる感じ。リヒターさんすっごい優しい雰囲気。

芸術とか全然触れずに生きてきたから絵画とかよく分かんない。ただ、何かしら少し知ってることがあるだけで、何を描いてるか分からないような絵にも理解の余地ができて、解像度が上がったりするのは楽しい。
「理解できてしまう絵はダメです」ってリヒターが言ってたように、理解ができない余白こそ、自由に解釈できて楽しい。これって割と映画も同じ。

アシスタントさんの、
「絵画の宿敵は絵画。絵画は主張するものであり、他とは相容れない」って名言すぎ。
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