・ジャンル
サスペンス/ドラマ/サイコスリラー/バイオレンス
・あらすじ
高校ではソーシャルワーカーとして生徒の良き相談相手
家庭では子煩悩な愛妻家
一見すると理想的な善人に見える男性エヴァンには裏の顔があった
彼は幼少期、父に虐待を受けた経験から生徒達を苦しめる悪質な親等を夜な夜な密かに手に掛けていく連続殺人犯だったのだ
産まれたばかりの我が子、育児に悩まされる妻ローレン、母マリーとの歪んだ絆…
それらは彼の狂気的な正義感に拍車をかけていくが…
・感想
スクールカウンセリングを行う高校のソーシャルワーカーが生徒達を悩ませる毒親を1人また1人と殺害していくサスペンス/バイオレンス系スリラー
あまりにも順調に事が運ぶ殺人やありがちな狂気の根源となるトラウマ、警察の無能さなど安っぽい部分も少なくないが原題「Bloodline」が示す後半明らかになる新事実や結末など1つの物語としては魅力的ではあった
連続殺人を軸にしつつもゴア描写はそこまでハードではなく主に切り付けと突き刺しで完結するので良く言えばスラッシャーやトーチャーポルノ等を普段観ない人にも観やすいと思う(個人的にはやや物足りない)
特に魅力的に映ったのは終盤で描かれる正義として成されてきた“処刑”の持つ自己中心性
結末がそれを決定的な物として重みを増幅させていた点が印象に残った
欲を言えば後半から登場する刑事オーヴァーストリートがもう少し有能で個性的な人物であればより話に広がりが生み出せていたかな?とは感じる
ただそうなっていたら描けなかったであろう部分も多々あったし粗削りながらも悪くない作品だったかな、と