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ブレイブ 群青戦記のmatchypotterのレビュー・感想・評価

ブレイブ 群青戦記(2021年製作の映画)
3.9
こういう映画、大好き。

とあるスポーツ名門高校が、校内にある岩の不思議な現象で戦国時代へタイムスリップしてしまう。

時は戦国時代、織田軍と今川軍が激突寸前の“桶狭間の戦い”の直前。

当時は、確か徳川家康は、今川家に仕えてて、松平元康の名で今川軍。そう、彼が三浦春馬。

そして、その前哨戦的な場面が今回の舞台。

高校生達は織田家の襲撃に蹂躙され、殺されまくって、何人か生き残り、何人かが織田家の砦に捕虜を取られる。

この最初の攻め入られるシーン、結構エグい。
この冒頭何分かで、一瞬で「あ、キレイな青春映画ではございません」が伝わってくる。
これはこれで、映画も観てるこっちもガチの戦国感にセットされる。

その織田家の砦に攻め入る松平元康、生き残った高校生が仲間を救いたいことと共闘する、と言うことで彼らを奇襲部隊とする。

そして、高校生アスリート達、本当の戦の中に身を投じていく、、、。

確かに今思えば、戦国時代の歩兵隊は寄せ集めの農民だったりする。要するに普通のおじさん、もしくはおじいさん。
もちろん、場数を踏んだ老兵や野武士もいて、付け焼き刃の訓練ぐらいは受けてたり、本当にヤバいヤツもいただろうが大半は素人が多そう。

一方、こっちは、アスリートとして日々部活と言う鍛錬に明け暮れて頂点を目指す若きスポーツ戦士と、学問に励みまくってるガリ勉。

弓道、剣道、柔道、ボクシング、アメフト、野球、フェンシング、空手、陸上、科学、歴史文学。

ある意味、技能特化系の特殊部隊なもん。

この素人特殊部隊と、玄人戦国武将の戦。
めちゃくちゃ良いアイデアだと思う。

はっきり言って技術は高校生の方が圧倒的だが、生き死にをかける戦の気構えと腹の座り具合は圧倒的に戦国武将。

この戦いを経て、無事に捕虜の元に辿り着き、救い出し、そして、元の世界に戻れるのか。

三浦春馬、松山ケンイチ、新田真剣佑、鈴木伸之、濱田龍臣、、、若手からいよいよ次のステップに足がかかってる俳優達が若き戦国武将と若き高校生をとても血気盛んに演じる。

松山ケンイチの織田信長もなかなか神妙で大胆なうつけっぽかった。

見どころ満載。
山崎絋菜、東宝シンデレラ。
『モンスターハンター』にも出てて、東宝がこれ見よがしに起用しまくってるけど、スゴい成長というか、シンデレラ的にチヤホヤされてる感じではなく、どんどん本格派になっててる気がする。

この最後の展開もなかなかエンタメ的な展開で良い。

歴史が変わってしまうことが起きて、歴史が変わっても何とか大切な人を救って元に戻ろうとして、最後は歴史をうまいこと着地させる。

細かいことはさておき、とにかくアツくなれる作品。

あっけらかんとする松平元康三浦春馬に、真剣佑の「はぁ?」はフフッてなった。

「一所懸命」、、、深く胸に刻まれました。

良いエンタメ作品。
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