寺門ジモン監督の焼肉映画というパワーワード。
完全にナメてましたが意外に面白かったです。
社会性の無い無頼のライターだが焼肉に対する知識とセンスは抜群のNAOTOと新人編集者の土屋太鳳のコンビという事でほぼ「美味しんぼ」みたいな物です。
正直こなれていない部分もあります。
夜が突然昼になったり。
美食漫画のウンチク部分のセリフを字幕として表示したり、場面転換に焼肉を焼くシーンが入ったりと俺ジナルな描写も目立ちます。
しかしアイドル映画は本編がアレでもアイドルが魅力的に撮れていれば、アクション映画はストーリーがイマイチでもアクションが凄ければ評価される様に、今作のキモはやはり焼肉が食べたくなるかどうかだと思います。
実際僕も帰りに焼肉を食べにいきましたし、厚みのある肉を焼いた後しばらく皿の上で熱を通した後に「今!」と言って食べていましたし大成功では無いでしょうか。
後半は母との和解を求めて焼肉映画ではなくおそらく世界初のぬか漬け映画になっていました。
寺門ジモンの焼肉への愛情と職人へのリスペクトは十二分に感じられます。
他人が本当に好きなものを楽しそうに語っている姿というのは観ていて気持ちの良いものです。
安易にラストを焼肉バトルにしなかったのも良いと思います。
寺門ジモンの人脈なのか意外に豪華な共演陣も見ものです。
主人公のNAOTOが寺門ジモンの投影だとしたら一緒に焼肉にはあまり行きたくはないです。