ヴァルーン

星の子のヴァルーンのネタバレレビュー・内容・結末

星の子(2020年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

生まれつき病弱な娘を救ったのが星の力だと信じたことをきっかけに新興宗教を崇めながら生きてきたちひろの両親。 ちひろの姉は両親に愛想を尽き家を飛び出すが、ちひろはそんな両親を見放さず、けれども宗教信者とはならずに生きてきた。 しかし、中学の一目惚れをした先生と帰り道を送って貰う最中に、夜の公園で奇怪な儀式をしている両親を見られてしまうことで、ちひろの心情にも変化が訪れ……って話!

宗教をアウェイに表現した映画ではなく、宗教と共に生きる家族をそのまんまの姿で描いた映画です。 入信のきっかけが娘の命なら深くありがたく感じてしまうのも無理はない。
両親からの愛に恵まれ、かつ、親戚からの救いの手もしっかりあるちひろ。 こうやって書くと不足ない人生じゃないかなあって思います。 あとはちひろ本人の選択になるわけであって。
その選択の場を与えられたかどうかはちょっとあのラストじゃなんとも言えない。 あれどういう終わり方だったんだ? ハッピーエンドに見えたけど、ちひろの解放オチだったのか、ちひろ入信オチなのか、あえてボヤかされてるシーンでした。

主演は芦田愛菜で大正解でした。 あんな繊細な感情を演技できるのは流石大女優。
大友康平の抱擁力も良かった。 高校入学後の提案とか、自分だったら相当揺さぶられるかも笑

問題のシーンの岡田将生の「…2匹いる…!?」発言あたりちょっと笑ってしまった