カホ

ミス・アメリカーナのカホのレビュー・感想・評価

ミス・アメリカーナ(2020年製作の映画)
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「老けた女性アーティストは捨てられる世界で生きてる」

●The Eras Tour東京公演
テイラー来日公演初日に行ってきたぜ!約5年ぶりの来日とのこと。私はREDど真ん中世代なのでそのあたりの曲はさすがに大合唱しちゃった。個人的に衝撃だったのは客層。観客の半数が外国人というなかなか衝撃的な光景だった。どうやらツアー日程にアジア圏の国がなくて、近隣の人がみんな東京に集まったみたい!もちろんアメリカから来る人もいた!インタビューで、アメリカ国内で見るより日本で見た方がトータル安いとか言ってて震えた。円安マジで、、、恐ろしすぎる
でも何より一番衝撃的だったのは、テイラーの体力。グラミー賞授賞式→フライト12時間で来日→東京にて3時間半の公演×4日間→フライト12時間で帰国→スーパーボウルで彼氏の応援。先ほど最終日のライブが終わったけど、もう今はきっと飛行機に乗って移動してる。スケジュールとち狂ってる。
パフォーマンス中も歌だけじゃなくてステージあちこち移動しながら踊りまくってるし、早着替えもセットチェンジも転換の時間短すぎるし、それなのにちっとも汗かかずにメイクも髪も崩れてなくて。なんかもうライブを見ているというよりかはアスリートを見ている気分だった。よ。

テイラーファンのツイートもよくタイムラインに流れてくるようになったのだけど、外国人(だけ)のマナーが悪いとか、静かな曲で少しでも演奏中に座ったファンを批判したり揶揄したりとか、ここは日本だからプロポーズするなプロポーズは海外公演だけでやれとか、なんだかトゲトゲした内容のツイートが多くてげんなりしてしまった笑、プロポーズ云々はライブの文化知らない人の批判がほとんどだけど。
しかしあれだけのギャルズが会場に集まって騒いで、ガールズパワーに溢れたファンダムの一員になれたこと、すごく元気出たな!

●ドキュメンタリー感想
このドキュメンタリーも随分前に見たけどライブ前に改めて見返してみた。初めて見た彼女の姿は、そういえばギター一本もった素朴なカントリーガールだったな。朝の情報番組でMineを披露していた映像がやけに好きで、録画して繰り返し見てたなぁ。中学生のわたし。スッキリだったかな?私たちもテイラーと同じ時代を歩んできたんだなぁとしみじみ。
嫌われないように生きることもできたけど、信念を持って真っ直ぐに発信し続けるテイラーはずっとかっこいい。本当に。人種差別にジェンダーの格差、LGBTQの扱いに対する不平不満も。政治も経済も動かしまくる女性はほんまにかっこいい。このドキュメンタリーの個人的ハイライトは、政治的発言をツイートするかしないかの家族の話し合いのシーン。

一方で日本の著名人は政治にはノータッチ。芸能界や音楽界の根本が変わらないと無理か。投票率なんて上がるわけないのよね、これでは。まだまだ課題だらけだ。

カニエの授賞式のスピーチ、ブーイングが誰に向けられたものなのかってあの時あの瞬間だと確かに分からないだろうし、相当傷ついただろうに直後のインタビューの回答がしっかりしてて、本当にただただ偉いなあと思った。カニエ夫妻の通話音声の録音も恐ろしいよ。
そして性被害の裁判のシーン。、二毛作なんて言葉が面白おかしく使われているけど。何故その時声を上げなかったの?って聞くのはもう本当にやめてくれ。

If I was out flashin' my dollars
I'd be a bitch, not a baller
They'd paint me out to be bad
So it's okay that I'm mad

I'm so sick of running as fast as I can
Wonderin' if I'd get there quicker if I was a man (You know that)
And I'm so sick of them comin' at me again (Comin' at me again)
'Cause if I was a man (If I was a man), then I'd be the man (Then I'd be the man)

グラミー賞受賞おめでとう!
カホ

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