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ひとくずのsimpsonsのレビュー・感想・評価

ひとくず(2019年製作の映画)
4.3
昨日の代休をわざわざもらい、映画。
観たい映画があって、ついでに観れる映画を探していたら偶然見つけた作品。虐待か〜気重いな〜でも観ないとな、それに評価も高いし、と観に行った。

泣いた〜
日本の法律上、行政が非常に介入し難い児童虐待。救ったのはアウトローで無鉄砲なクズ男だった。同じ傷の痛みを持つ。傷口は痛むけれど、自分の負った傷で誰かを救えるのなら、自分も救われる。
今まで観た虐待の映画で一番良かった、、(いや、愛を乞う人と並ぶかもしれへんけど‥)
めっちゃリアル。
今までの虐待の映画ではどうしようも無い失望感と無力感に苛まれるんやけど、この作品は最後は希望があって温かい気持ちになれた。家族って血の繋がりとか関係ない。
この作品で良かった所は、子供の鞠ちゃんだけじゃなく、虐待されて育ち、男性に依存していたお母さんも救われて変われたことが大きな意味を持つと思う。
これは観るべき映画です。
昔から完璧主義で過干渉な毒親(歳とって余計に頑固で我儘なってる)と最近喧嘩をしたところで、許さんと思ってたけど、この映画を観たら許すことって大事だと思えた。

役者さん方、めっちゃ演技上手いと思ったら海外で賞めっちゃ獲ってる!!
舞台挨拶では女優さん二人がオンライン上で語って下さった。
主演の方が監督さんだったのか!
監督さんは十三出身らしく、撮影も大阪だそう。
上西監督の問題意識と、問題から目を背けずに立ち向かう勇気に敬服します。日本にもこんな監督さんがいらして嬉しい。
こんなご時世に上映して下さった映画館にも感謝。平日の昼なのに、まあまあ人が入っていました。

「虐待に関心を持つことが一番の抑止になる」
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