TB12

プロミシング・ヤング・ウーマンのTB12のネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

テーマが現実で起きてる事だし(アメリカのようなパーティー文化が強い国なら尚の事だろう)演出もポップでテーマが重い割に見やすい内容で「面白い映画」にはなってるんだけどだからこそもっと重厚さが欲しかったと言うのが正直な所かな。

女性が監督脚本を担当してるしこういうポップな作風にしたのには絶対理由があると思うのよね。
この方が多くの人に見てもらいやすいとか興行の事を考えたのかもしれないしそれは分からない。
いかにも重そうな映画だと大衆が避けてしまう可能性があるからそれは正解だと思う。

別にアメリカだけじゃなく日本だってそうだけどレイプは世界中で無くさねばならない重大な犯罪だ。
だからこそ感じてしまうのはテーマは現実で起きてるリアルな問題に対して内容はファンタジーな所がちょっと嫌い。

上にも書いたように理由があるのだとは思うし必ずしも社会派なテーマをそれっぽく社会派に撮らなくちゃいけないなんてルールはない。

現実で起きてる暗い事件をユーモアたっぷりのブラックジョークで皮肉るなんて特に英米の作品には多いし理解も出来る。

けどポップすぎるが故に軽さを感じてしまった。
それにストーリー展開も「まあそうなるよね」とか「どうせこのあとはこうだろ」と読めてしまう。

特にオチに関しては「あぁ…映画やな〜…」って。
いやこれ映画だしそりゃそうなんだけどまさに「THE映画」的なファンタジーなオチには若干の失笑。

この題材であんなオチでこの映画を「あー楽しめた!」って消化していいもんなのかね?と。

人生を掛けてでもリベンジと言うテーマやとことん女性視点という設定は素晴らしかったけどそれらを超えてくる脚本ではなかったかな〜と個人的には感じた。
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