やっちん

プロミシング・ヤング・ウーマンのやっちんのレビュー・感想・評価

4.2
これは一見善い人と言われる男性に対する復讐の話しである。
男としては居住まいを正したくなる場面の連続ではあった。

ただ纏っている作風がハリウッド風のサスペンスタッチでありラブコメ的要素がありと重たいテーマを和らげ一見中和している趣きである。

こういった手法が監督含めた制作陣の本来主張したい所だったのではないだろうか。
今までの男社会、引いてはハリウッド映画界はこういった性暴力問題をうやむやにして闇に葬ってきている。
パラドックス的であり暗喩的であり非常に巧妙的で優れた表現法だと鑑賞後余韻に浸ってしまった。
ラストシーンの演出の処理もそれこそ象徴的なシーンであり監督の手腕が光っている。
キャリーマリガンは好きな女優であるが、本作でまた新境地を開いた感じがする。
また制作に携わっているマーゴットロビーも性暴力の問題を扱ったスキャンダル出演に続きこの問題に対する強い主張が受け取れる。
共に芯の通った優れた俳優である!
やっちん

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