にしくん

プロミシング・ヤング・ウーマンのにしくんのレビュー・感想・評価

4.0
徐々に明かされるカサンドラの悲しすぎる過去。なぜ彼女は男たちに復讐をするのか、その理由は悲しくもあり、同時に恐怖でもある。
そんな彼女が掴んだ束の間の幸せ。幸せそうに笑う彼女は最高に美人なのだが、彼女がやってきた復讐が己の幸せをも壊してしまう。辛い。
映画の最後に待っている驚きの展開も恐怖の一言であると同時に痛快でもある。そしてこの映画は男性と女性で感想が別れるかもしれない。女性の感想は聞きたいところ。
キャリー・マリガンの演技が本当に見事で、復讐に駆られた女の凶器と悲哀、間に訪れる束の間の幸せも含めて見事に演じる。これで2度目のオスカー候補入りなのだが、彼女のキャリアを考えると少なすぎる。
実はこの映画で嬉しかったのがアルフレッド・モリーナとの共演。『17歳の肖像』では親子で共演した彼らが10年ぶりに向かい合う。そこに存在している空気の変化は、ある意味では緊張感に溢れるし、ある意味では泣けてくる。
にしくん

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