こういうエンタメってありなんだ!とエンドロールを観ながら噛み締めていました。
気が付けば最近、主人公が女性の物語をよく鑑賞しており、なんとなくそれぞれのキャラクターを比べたりして楽しんでます。
どの女性キャラクターにも言えることなのですが、迎える逆境を「成長するための糧」にしちゃう程の勇気と信念を持っており、そのカッコよさに痺れます。
さて、今回の主人公キャシーはどういう人物かと言いますと、ある理由から医学生を辞めることになり、前途有望だった医者の道から外れる事となります。
過去を精算するため、そして自分を許すため、イカれた奴と思われようが、クールにもがきながら、信念を貫き通します。
劇中で幾度と「サイコ」と揶揄されるキャシー。そのサイコっぷりは、観ていて清々しいほどで、カタルシスすら感じてしまいます。
タイトルの意味が分かる瞬間、最高にクレイジーなパンチを貰った時のように興奮することでしょう!!
以下、ネタバレを含みます。
フィンチャーが手掛けるスリラー作品のような雰囲気や、DCシリーズのハーレイクイーンの魅せる華々しい乱暴さを感じさせるほど、キャシーは非常に魅力的なキャラクターでした。
女にだらし無い男に制裁を加え、もはやそれを生きがいにしており、冒頭のシーンでもスッキリとした表情を見せるキャシーに重なるように華々しくタイトルカットが入るため、なんだかヒーロー誕生の瞬間を観ているような高揚感がありました。
ストーリーのテンポが比較的ゆっくりの割には、説明シーンが短く少し物語が分かり辛く感じる場面もありましたが、狂気じみた展開に釘つけにされるので、あまり気にならなかったです。
そしてなんといっても、ラストシーンが最高で、震えながらもそのサイコっぷりを堪能しておりました。結婚式をぶち壊し、しっかりと復讐を遂げてなお、「これからだよ!」とメッセージが死人から届くなんて、ヤバい以外のなんでもないのです。
キャシーは死後いっそう「プロミシング・ヤング・ウーマン」としてアル、ライアン達の頭の中に刻まれ、一生忘れることの出来ない人物へと昇華したのです。怖っ!!!
p.s.製作にマーゴット・ロビーが携わってたんですね!