kowako

プロミシング・ヤング・ウーマンのkowakoのレビュー・感想・評価

3.8
華麗なる復讐モノ。


オープニングのモブ男達の腰振りダルいけど、まさにこの物語の題材に則ってる。

男は隙あらば女を性的搾取するタイミングを狙っているし、劇中合間に出てくる女に対しての下ネタや性的な罵倒も日常茶飯事だし、そういうものだという女の諦めに対して、主人公が立ち向かうのは素晴らしい。
立ち回りはすごく賢いけど、無謀な面も目立つ。


厭世的な日々でいつフラッといなくなってもおかしくない雰囲気だったのに、元同級生に出会ってからの日々はすごく楽しそうで、日々のクズ男のお仕置き帳を捨てた時は本当にまともな人と出会えた、救われたと思えただろうに、動画を見た時の絶望感が凄かった。
そのやり方が正しいとは言えないし、全てを自分の命を賭けてでもやり遂げる意志は賞賛するが、悲しくもある。


主人公の場面や衣装によって、雰囲気がめちゃ変わるのがすごい。
可愛い衣装も多いし、主人公の家や部屋の内装がプリンセス感がすごくて私は好きだけど、これも母親のジェンダー的な思想が出てる部分もあるんだろうな。


性的事件は男も女も、というか人間全体だろうけど、当事者や身近な相手じゃないと、思いやれないのが辛い現実だなと思わされる。
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