このレビューはネタバレを含みます
噂通りの怪作。
主人公が親友をしに追いやった男を殺すのが成功すると思いきや、逆に殺される。
この終盤の展開は唸った。
男の仲間内で平穏を脅かす何かが起こった際に、結託するという展開は、妙に納得してしまった。
そこまでは、かなり凡作の展開だっただけに驚いた。
そして、ラストの犯人の結婚式という絶頂のタイミングの逮捕で唸る。
これは主人公ワザと殺されたなと。
どのタイミングで殺されることが敵が苦しむのか計算尽くしたラストだった。
実際はそこまで上手く行くのかはわからないけどね。
特に、親友の事件が収められたスマホを託した人物がスマホを届けるかどうかはわからないよね。
親友の性的事件の詳細が分からないから、
この映画は掴みにくい抽象的な物語のように感じる。
それは、ニュースなどでたまに観る性的事件と同じような印象を受ける。
詳細なことはわからないが、加害者の男性が書類送検されたということがわかるニュース。
男性のいうことが本当か、女性のいうことが本当かどうかは当事者同士しか分からない。
事件がぼんやりしてた分、親友を性的に痛めつけた人物の怒りみたいなのはない。
観客には共感しにくい仕組みになってるなぁーという印象。
親友の描き込みもないので、
どこか上滑りしてるような、主人公の苦悩もイマイチ切実さが伝わってこない。
終始、男性不振になって当たり散らしてるような行動が前半には多かった。
犯人もラストに出てくるだけなので、あまりにも何も思わない。
ラストの展開にインパクトがある飛び道具的な映画だったなぁという印象。
主人公に共感できないのが致命的だった
性的な事件の詳細を描かないことによって産まれたシーンなどもあるのは確かです。
けど、この物語の軸になる分なので、
加害者と被害者が何をしたか?あの日の何かを描かないことによって、映画というより、演劇のような感じを受けました。
観客の想像に委ねるような印象。
こーいう映画は増えていくような気はする。
この映画って観る人によって捉え方は大きく変わると思うので、実生活ではうかつに話題にしない方が賢明。