あさ

ナショナル・シアター・ライヴ 2020 「プレゼント・ラフター」のあさのレビュー・感想・評価

3.7
オンライン試写会にて。アンドリュー・スコット主演のコメディと聞いて気になりまくっていた『プレゼント・ラフター』。タイトルの意味が気になって調べたら、シェイクスピアの『十二夜』に出てくる歌から引用されてるそう。Carpe diem(今を生きろ)というメッセージが込められてるとか。(思えばシェイクスピアかじってたけど、十二夜のこと知らないな。)

せっかく試写会当たったので大事なことは先に記すけど、ステマ抜きでもNTLive本当に良いから未体験の人にはぜひ行ってほしい…。ちょっとお高めの娯楽な演劇が、しかも演劇の国イギリスはロンドンの演劇が、字幕付きで、大画面で、3000円ぽっきりで見れてしまうんですよ…。SHERLOCKハマった方はアンスコ見たさだけでもぜひに…。

コロナが蔓延するギリギリ前にノエル・カワード劇場で演劇を見てて、何となく偉大な劇作家なんだろうなあとは思っていたけれど、代表作すら知らなくて。厳格なヴィクトリア朝の後に彼の奔放でウィットな劇が人気を博したとみて、今作を見た後にちょっと納得。
出だしで登場人物の性別が変わってるものもある〜という前置きがあったけど分からなかった。自然すぎて。検閲等々あった中でどこがどう異なったんだろう。

話の本筋としては結構混沌としてて、一言で言ってしまえばアンスコ総受け大会(ごめんなさい。)どこか敵わない魅力のある俳優役がぴったりすぎました。演じることと自我の境界線、自分を支えるファンとの関係にノエル自身も悩んだりしたんだろうか。笑いの中にどこか乾いた部分もあって。

乾いた笑いといえば、『フリーバッグ』のクレアがリズ役で出てて。この二人が共演してるのも個人的おいしいポイントでした。

監督がマシュー・ウォーチャスさんで、『パレードへようこその』人だ〜って思ったけど、この方演劇ではトニー賞とか獲ってた方だったのね…。今後も作品見ていきたい。
コメディ作品と聞いて、個人的には脳をすっからかんにして見れるくらいの構え方でいったんだけど(最後に見たコメディが『一人の男と二人の主人』だったのもあって)、結構集中力を要するものでしたわ。
あさ

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