ちゅにちゃん

るろうに剣心 最終章 The Beginningのちゅにちゃんのレビュー・感想・評価

3.5
幕末に維新志士として倒幕のため幕府の家臣を殺害するも、人を殺してしまったことを後悔し、誰もが安心して暮らしていける世の中を目指して流浪の旅に出る、シリーズ最終章となる二部作の第二弾。主人公が人斬り抜刀斎と呼ばれるようになった経緯や妻との出会いが詳細に描かれている。しかし、幕府が倒れ、のちに誕生した明治、大正、昭和の時代は、日清、日露、第1次、第2次世界大戦と戦争が次々繰り返され、主人公の夢見た「誰もが安心して暮らせる世の中」とは真逆の世界。天皇の名の下、軍が力を持ち国家破滅へと突き進む暗黒の時代となったことはとても皮肉な結果である。