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るろうに剣心 最終章 The Beginningのkazu1231のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

るろうに剣心 最終章 The Beginning
これをもって剣心の物語は完結!
そして、ここから物語は始まった!
出逢った時から二人の別れは決まっていたのだろうか?
天はこの二人が幸せになることを許さなかった。

よかった・・・うん。
話は知っている、わかっているんだ、でも泣いてしまうんだ。
それがこの追憶編なんです。

Beginningは幕末実際にあった物語を観ている感覚におちいる、それほど過去作とは作りが違う。まるでドキュメンタリー映画の様。

流浪人と人斬り
薫と巴
逆刃刀と日本刀
人を守る剣と人を殺す剣
明治と幕末
仲間がいる剣心と孤独な人斬り
アクションのfinalと物語のbeginning

全てが真逆で裏表。
どちらかが欠けてはるろうに剣心ではない。
今作は紛れもなく2部作、どちらが良い悪いではなく2つで一つ。
両方で映画るろうに剣心は完結を迎える。

中盤の新選組の池田屋襲撃に心が燃えましたね。抜刀斎対沖田、痺れます。
逆刃刀ではない真剣対真剣、凄腕同士のタイマン戦。
一撃喰らっただけで致命傷をおってしまうひやひや感が凄かった。

巴が剣心の元を去り、剣心の手によって惨殺されるまでの一連の流れ。
これが自分にとって最も楽しみにしていた部分でした。
最強と謳われる人斬り抜刀斎を闇乃武がどの様に追い込むか、まともに戦ったとしても相手にならないなんて事は闇乃武側は百も承知。
視覚、聴覚、触覚、そして心(メンタル)をどう破壊するのか。
この部分を実写でどう描くのか?
結果、予想以上に良くできていてビックリしました。
一人目は罠を張り巡らせ計算しつくされた罠をこれでもかと仕掛けてきます。あまりに秒で次々とくるもんで凄えって興奮しました。
二人目三人目は原作同様同時攻撃、手段を択ばず決死の特攻、確実に抜刀斎を追い込んでいきます。
そして最後の辰巳、ここでもう立っているのが精一杯、観ていて辛かったですね。そして・・・

皆さんは気が付いただろうか?
剣心は巴の元に行くとき白い着物を着ていくのですが、それが自分の血によってどんどん赤く染まっていくんですよ。そうあの剣心のトレードマークでもある赤い着物!自らの血でそれを再現するなんてこれ考えた人天才!
思えば公開される前の写真とかで雪の中を白い着物で歩く剣心のカットをみて何で白の着物着てるんだろう?って思ったんですよね。

十字傷について昔から色々な考察がありますが。
finalとbeginningを観て感じたのは、
十字傷は剣心にとっての何よりの御守りなのではないかということです。
巴は命と引き換えに剣心を守った。
それは死んでもそれから先もずっと貴方を護り続けます。
そんな想いが十字傷には込められているのではないか、だからこそ傷は消えないし剣心は生きてこれた。何度も何度も危機を乗り越え、何度も立ち上がって戦ってきた。
剣心にとってもこの十字傷が心の支えになっていて、殺さずの信念のもと弱き人々を守り、斬ってしまった数よりも大勢の人々を守る。
巴の願いでもあり、その約束を果たすため。これからもずっと剣心のことを十字傷になって見守っていてくれる。
決して怨みの籠った刀傷ではなかったのだ。
そう解釈しました。

原作者の和月先生もこのるろうに剣心の映画は「宝物」になったと仰っていましたがそれは我々ファンの側も同じです。
シリーズ全5部作。ずっと大切にしていきたいです。

佐藤健さん、大友監督、全キャスト、全スタッフの皆様。
とりあえず お疲れ様。
↑わかる人にはわかる
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