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ほんとうのピノッキオの映画好きのレビュー・感想・評価

ほんとうのピノッキオ(2019年製作の映画)
3.5
凄いな、と、多分後々までずっと残り続ける映像だった。

ディズニーのピノキオ、本当に大好き💕
でも、ちゃんと原作も読んでいますので、原作のダークで恐ろしい物語も知っています。
コオロギを叩き殺したり
妖精が死んでしまったり
うわあ、怖い!と思っていました。(←これはあくまでも原作の話)イタリアの児童文学全般が、かなり暗くて怖いですよね。(と言うか、ヨーロッパの古典的児童文学は中世の香りというか、貧しさの暗さがありますよね)

と、にわか児童文学研究は置いておいて、

原作を知っているだけに、とても構えていましたが
ディズニーしか知らない人々にはダークだ、と思えても
なかなかキチンと良い子ぶりが描かれていて、ハッピーエンドで(もちろん原作もそうだけど、より怖い)胸を撫で下ろしました。

街の様子、漆喰の家、粗末な部屋
全て素晴らしかった。
ピノキオも可愛らしかったけど(でも人間になったピノキオはイメージか別人過ぎるかも)、特に妖精さん!
少女時代のかわいらしさも、大人になった美しい姿も、いつまでも観ていたい魅力でした。
ヨーロッパ美人の麗しさ、これはもう芸術ですね。

一般受けしないのか、上映館も少ないし、観客も少なかったけど、このまま公開打ち切られてしまうと、この荒涼とした映像美を観るチャンスを逃してしまうかも。

ロベルト・ベニーニはなかなかのじいちゃんになりましたね。
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