esuran

カフカ「変身」のesuranのレビュー・感想・評価

カフカ「変身」(2019年製作の映画)
3.2
不条理だーーーっ

悲しい。ただ悲しい。
登場人物(家族)の描き方が新潮文庫かなんかで読んだ時の冷酷で無機質な印象そのままで、よかった。

原作が名作なだけに想像をこえなかったけど、ナレーション圧は致し方ない。そうなるよな。と。まあナレーション進行だよな、と。

にしても一番の誤算は、虫のお顔がかわいいところ。かわいいから「このケダモノめ!」とは心から思えず…。動きこそキモくできてるけど、存在がかわいくみえちゃったのが、ちょっと残念。だって醜い救いようのない虫でいて欲しいのだから。

救いのないストーリーで、誰も得しない、残るのは虚無感という。素晴らしい不条理作品でしたね。何を感じるかは人それぞれ。そんな感じでした。
esuran

esuran