クォン・サンウって、こんな三枚目も演れるのネ。
国家情報院の対テロ保安局のエース"ジュン"(クォン・サンウ)は任務中に殉死したと見せかけ、念願の夢だった漫画家になるが、全く売れずに冴えない日々を送っていた。ある日、自暴自棄になった彼は酔った勢いで暗殺要員時代の国家機密をネタにした漫画を配信し、その漫画が大ヒットしてしまう—— 。
スパイ×漫画家
かつて暗躍した特殊部隊"猛攻隊"で、最強と謳われたエージェントが、15年後に売れない漫画家になっているというギャップが何せ面白い。
妻や娘からも軽蔑されながら、実はめちゃんこ強いという設定。クォン・サンウのキレのあるアクションは見応え十分。
トンネル内でのアクションシーンで、車のボンネットに乗り上げてのハイキックとかカッコ良過ぎる。
かつての猛攻隊の鬼教官を演じたチョン・ジュノ、ジュンに憧れる弟分を演じたイ・イギョン、瞬間湯沸かし器の如く、常に怒鳴り散らしている国家情報院次長役のホ・ソンテ。おまけに何かと後回しにされがちな奥さんと、ラッパーを目指している娘ちゃん…。脇を固めるキャラクター達が皆個性的。
アクションも盛り沢山だけど、
それ以上にコメディ色が強め。
このアクションとコメディの割合については好みが分かれそう。
肝心の漫画の絵柄も、あんまり上手じゃなくて、そこはもう少し力を入れても良かったのでは…?
エージェントとしての顔つきは二枚目。
漫画家としての顔つきは三枚目。
くるくると表情を変えていくクォン・サンウが実に魅力的。こんなに演技の幅が広いお方とは露知らず。おまけにテンポが良いから飽きずに観れる。
韓国映画特有の残酷描写やグロさもないので、コメディだと割り切って楽しめる方にはおススメの逸品。