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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実のcrnのレビュー・感想・評価

4.5
「全共闘とは共闘しない」と言って舞台を降りる三島に対する、学生1千人からの拍手にこもった敬意に胸が熱くなる。

討論の仕方や態度と、自分の底辺にある原体験やオブセッションを晒して論理の破綻を見せるだけの強さや開き直りも、三島という人の人間性をよく語っていた。芸術家としての芥氏の揺るがない信念と、「敗北」という認識を持つに至らなかったその他大勢の学生たちの姿の中にも、自身と共有する考えや美意識を感じ取っていた三島に脱帽してしまう。

識者の分かりやすい解説と関係者の現在の姿や認識をインタビューで見せ、ドキュメンタリーとして秀逸な作品だと思う。
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