crnさんの映画レビュー・感想・評価

crn

crn

映画(267)
ドラマ(3)
アニメ(0)

フォールアウト(2021年製作の映画)

3.5

銃撃の様子や犯人の詳細を見せずに描かれる事件と、その後に長く続くベイダたちの人生の最初の部分が切り出された作品。一つの物語がなんとか終わりそうになるそのときに、別の悲劇が起こっているのが現実であるとい>>続きを読む

ロスト・ドーター(2021年製作の映画)

3.5

「母親になると母性が自然と芽生えるはず」という意識は、女性への呪いになりうる。

現在のレイダが、若い母娘に対して距離を詰めていく様子の不可解さ。そこに挿入される過去の彼女の様子のいたたまれなさ。母性
>>続きを読む

ファザーフッド(2021年製作の映画)

3.5

コメディを欲して観始めたら、真面目にシングルファザーの子育てを描いた作品で予想外だった。

ひとり親としてどうやって子を育てるかに加え、それと関連しながら存在する、仕事の仕方、いわゆる母親学級、心配す
>>続きを読む

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.0

グッチ家の数奇な実話よりも、レディー・ガガが強烈な印象を残す作品。

舞台の雰囲気を伝える始まり方や、パトリツィアの力に鑑賞者も振り回される序盤は勢いがあってよかった。彼女のたたずまいと声が際立つ分2
>>続きを読む

ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

3.0

普段あまり触れないタイプの作品を観てみる。ちょっと世界観やキャラクタについていけず、、それでもファンが喜ぶポイントをちゃんと踏んでいるのは分かった。(記録)

レディ・バード(2017年製作の映画)

4.0

エピソードの一つひとつはよくあるものでも、全体としてこの年頃の女の子についての繊細な記述が厚く積み重なっている点で非凡な作品。いまどきなカラッとしたユーモアと、それぞれの個性が際立ったキャラクタのバラ>>続きを読む

インターステラー(2014年製作の映画)

4.0

驚くほどスケールの大きい世界の中で繰り広げられる普遍的な(伝統的な)愛情の物語。

気候変動やら政治力やらといった身近な世界の延長にありそうなこの作品の舞台は、鑑賞者を置き去りにするレベルの科学的な説
>>続きを読む

嘘を愛する女(2018年製作の映画)

3.0

主演者たちがこの布陣でなければ、B級映画になっていたような作品。

始まりはテンポがよいのだけれど、島に行ったあたりからの筋書きが色々と無理があり、視聴者は置いて行かれる。それでも観てしまうのは、間違
>>続きを読む

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

4.0

異食症を初めて知る。その症状に驚かされながら観ていたら、それが説明する本筋にしっかり焦点が移されていった。優雅な住宅のバルコニーから始まり、モールのトイレに終わるのが象徴的な、その移りが見事。

成功
>>続きを読む

星の子(2020年製作の映画)

3.5

子と親の人生や信条は別々にあり得るはずだけれど、子どもが小さいうちは、実際にはそれが難しい。近くの大人から「狂っている」と言われる両親がいること、親戚が善意から両親と自分を引き離そうとしていること、お>>続きを読む

Falling for Figaro(原題)(2020年製作の映画)

3.0

音楽×ラブコメ×夢を追う系ストーリー。その音楽がオペラというのがこの作品の新しいところ。
オペラ部分は吹き替えによって上手なのだけれど、あとのふたつが盛り上がらないから、全体として中途半端。主役以外の
>>続きを読む

ベルイマン島にて(2021年製作の映画)

3.5

年齢、世間の評価、仕事の仕方、創作と実生活との距離、など、色々とちぐはぐなカップル。男性は、現実の島を歩き、地に足がついた様子。一方の女性は、現実と記憶と創作の世界が重なり、緊張感や不満がずっとある様>>続きを読む

先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

3.0

サスペンス×コメディにまとまった作品。登場人物が少なく役割が分かりやすいから、すっきり観られる。「だまされた」的な展開が続く最後は期待通りで良い。

ストーリーよりもキャラクタを観ている感が強く残るか
>>続きを読む

祇園囃子(1953年製作の映画)

3.5

制作年からしたら女性の権利を主張した作品なのだろうけれど、現代から見ると女性が男性主体のシステムに泣く泣く飲み込まれた作品。いかにラストを健気にポジティブに示したとしても、女性ふたりが弱者になっている>>続きを読む

Sundown(原題)(2021年製作の映画)

3.5

主役の男が、いわゆる「正しい側」にいるのかさえ分からずに話は進む。どうやら彼に良い面があるらしいと分かっても、何が起きているのか全体が掴めない。そしてそのまま、唐突に彼の現実の一つだけ突き付けられて終>>続きを読む

エール!(2014年製作の映画)

3.5

「コーダ」を観たので数年ぶりにこちらも鑑賞。リメイク版は家族の感動ストーリーになっているのに対して、原作のこちらは少女の成長物語。初恋をして、初潮がきて、自身の旅立ちを歌で家族に宣言して、新しい街へと>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

リメイクがアカデミー賞を取るなんてアメリカ作品だからなのかと訝しみながら鑑賞し、あらためて「エール」も観てみる。本作の方が劇的につくられていて、かつ家族皆のキャラクターに厚みがあり、その上で原作の優れ>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

4.5

少年と伯父さんのコミュニケーションをずっと眺めているうちに、普遍的な人の感情や人間関係の繊細さを感じられるようになっていた。ふたりだけでなく、インタビュイーの子どもたち含め、すべての人が誠実に人や世界>>続きを読む

アリス&ピーター・パン はじまりの物語(2020年製作の映画)

2.5

ふたつの童話の世界がきれいに重なるお話を想像して観たものの、上手な仕掛けなく無理やりつなげただけの残念なプロットだった。両親や親せきのキャラクターをそれぞれ描いたのに、結末に向けて何のまとまりも持たず>>続きを読む

ドリームプラン(2021年製作の映画)

4.0

映画として上手に構成されていて見ごたえがある作品。父親の常軌を逸した考えや行動が、娘たちを導いたと同時に害悪になった面があった様子が描かれていた。共感できないけれど、黒人として生きることのリスクや障壁>>続きを読む

The Hating Game(原題)(2021年製作の映画)

3.0

色のトーンやもので男女の対比をくっきりさせたいのは分かるけど、ミニスカートと赤いリップがやたらと強調された女性に対して、男性は影が薄い。男女ともが魅力的でないと、もう一歩伸びたおもしろさにならない。職>>続きを読む

ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.0

いつか見ようと思っていた作品が、スピルバーグのリメイクミュージカル版として登場したので鑑賞。人種や貧困が社会構造の中で連鎖していくお話だったことにも、悲劇だったことにも驚いた。一方で、「物語に銃がでて>>続きを読む

31年目の夫婦げんか(2012年製作の映画)

4.0

熟年夫婦のセックスレスを真正面から取り上げた作品だったことに驚く。この年齢ならレスで当たり前といった認識が日本にはあるように感じるけれど、アメリカでは解決すべき課題としてエンターテインメント作品の中で>>続きを読む

キューティ・ブロンド(2001年製作の映画)

3.5

王道で全然廃れないストーリーだから、ミュージカル化されて今も楽しまれているのも納得。こういう明るく軽い作品では大事なテンポも、リース・ウィザースプーンのファニーフェイスの可愛さもよかった。

アマプラ
>>続きを読む

真珠の耳飾りの少女(2003年製作の映画)

4.5

フェルメールの絵画を見たので、約20年ぶりにこの映画を鑑賞。再現と想像によって上手に作り上げられた作品。都美術館で見た絵画は修復で新たな物語を見せていたけれど、こちらの映画もひとつの絵画の後ろの物語を>>続きを読む

明け方の若者たち(2021年製作の映画)

3.5

最後に彼女の秘密が明かされ、それまでの場面の解釈が変わって見えたときがとてもおもしろかった。ゆっくりした時間の流れ、雑音の少なさ、誰かの記憶の中をのぞいているような雰囲気も良かった。

社会人になり、
>>続きを読む

ある夜、彼女は明け方を想う(2022年製作の映画)

3.0

本編では謎だった彼女側の物語。でも彼女に共感するためではなく、彼女側にもあった状況や感情のごたごたを知るためのもの。その描き方がリアルで、全体のテンポや空気感とあっていた。

本編の最後に大事な情報が
>>続きを読む

フード・ラック!食運(2020年製作の映画)

2.5

焼肉好きな人が作った、焼肉好きな人なら楽しめるのかもしれない作品。寺門ジモンさん監督という情報が、私には一番おもしろいポイントだったかも。

食べ物が主役のドラマは当たりが多いので映画も良いかと見てみ
>>続きを読む

フェリチタ!(2020年製作の映画)

3.5

演出の効いた作品。トミーの中の世界と現実世界との境目ない展開と、嘘か本当か分からない台詞の応酬に、少しの混乱とともに引き込まれる。たった1日ほど+エンディングの一瞬で、説明的な語りが全然ないにも関わら>>続きを読む

ブルーアワーにぶっ飛ばす(2019年製作の映画)

3.5

他人のセラピーを見学しているかのような映画だった。自分のことを棚に上げ、誰にも尊敬を見せない砂田。残酷な面を出しながらくすぶり続けている様子も、違う自分を思い描き続けてきたことも、彼女の帰省を見てある>>続きを読む

blank13(2017年製作の映画)

3.0

テレ東深夜ドラマ好きとしてはトーンが掴みやすく、笑えない部分が多いのも許容範囲内だった。甲子園の思い出を筆頭に、語るシーンがやや安直な演出だった印象。でも、火葬場の裏や公園にいる母親の語らないシーンが>>続きを読む

ソニータ(2015年製作の映画)

4.5

ソニータの表現力と行動力に圧倒される。児童婚を拒否しながらも、貧困と因習の下に生きる家族への愛情や配慮があるがゆえの葛藤もあり、その当事者性が彼女のラップに力を与えていた。誰が何をどこまで内面化してい>>続きを読む

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

3.5

社会的な成功とは真逆のところで、何かに誠実に、でも自分の力の大きさや可能性には気づかずに生きている若者たち。大事なものごとを認識するのが苦手で、自分の心の尊重と他人への思いやりのバランスが取れないため>>続きを読む

二人でお茶を(1950年製作の映画)

3.0

”Tea for two"のタイトルに惹かれて鑑賞。ダンスや歌に時々感心しながら、おじさんの可愛い動きや秘書のつっこみを楽しみつつ、軽く観られるコメディだった。出来すぎなくらいのラストも、ちょうどいい>>続きを読む

アイネクライネナハトムジーク(2019年製作の映画)

3.0

今泉力哉監督作品みっつめ。伊坂幸太郎原作の連作短編集×多数の有名キャスト。

脚本化にちょっと難があった印象。原作は未読だけれど、「過去のあの時の選択を肯定できるか」というテーマを短編で重ね、各話がき
>>続きを読む

愛がなんだ(2018年製作の映画)

4.0

今泉力哉監督作品ふたつめ。角田光代の描く世界がそのまま映画になったような脚本が見事。

普通さとエキセントリックなところが同居したテルコという角田光代らしいキャラクタを、岸井ゆきのがきちんと立体化して
>>続きを読む

>|