日本語タイトルの通り静かなふたりが、色々急に関係性を変化させていくお話。
Drôles d'oiseauという原題とカモメは、何を意味していたのか。赤い旅団や虫など、思わせぶり演出多め。街並みと猫に>>続きを読む
前作の終わり方からして、どうやって続編を作るのかと思ったら、オープニングロールから笑わされた。モーゼになるとは。
やや話が散逸してしまった印象はあるものの、あいかわらずの雰囲気で何より。ヨーロッパの都>>続きを読む
オフビートな笑いがたまらない。小ネタの一つひとつが愛らしいレベルだった。皆、順応性が高すぎる。独裁者の復活を民主主義として描くところとか、共産主義をおちょくるところのブラックユーモアも効いていた。>>続きを読む
ずっと観たかったチャップリン作品。
こんなに笑えて、そしてこんなに悲哀が詰まっているとは。そして優しさや健気さがユーモアにつながったラブストーリーというつくりが良かった。メリーバッドエンディングも人間>>続きを読む
邦題に名が入るレア・セドゥという人が見てみたくて鑑賞。たしかに美しいだけでなく不思議と惹き込まれる雰囲気。
私には虚構が見えず、男がただ本気の浮気を繰り返しているように見えた。色々な国や体の調子が、>>続きを読む
大人と子ども両方が役にぴったりな2人で、ラストまで引っ張られて見る。こんな関係になるのは、子どもの成長を思うと偶然の一時的なものなのかもしれない。
マーカスが、ライ麦畑の主人公だったとは気づかず。子>>続きを読む
タイのコメディ作品を初鑑賞。これが現代のタイの若者たちの憧れのライフスタイルなのかという部分と、下世話な部分とのギャップが大きかった。その下世話の一つが相手方の男性のキャラクターであったので、メインの>>続きを読む
色んなお料理が美味しそうで、時代の風習やら大阪の言葉やらが新鮮だった。ドラマが多く詰め込まれていて、お料理と幼馴染にフォーカスしても良かったかもしれない。
こんな死に方ができたら、とポジティブに思える作品。良い死に方をするには良く生きなければいけないし、そのためには他者との交流が何より大事なのだと見せられる。
レディの邸宅と対比されたごちゃごちゃした部>>続きを読む
結末が分かっている話を、ファンタジーにすることで楽しく見せる作品。その筋の権威ある人たちにはできなかったことを、個人的な執着から達成したというのがおもしろい。きっと実話の彼女も、はたから見たら変わって>>続きを読む
非日常の火遊びを、間奏曲というのがおもしろい。そしてユペールが羊飼いには全く見えなくて、日常感がないのが良い。
婚外での情事を知ってしまっても、婚姻を維持することを選んだ夫婦。夫の行動を見せられた鑑>>続きを読む
純粋で浅はかなケイティ。母親と周囲が彼女を大切にしないなか、バイト先の1人の理解者では救いきれない。こんな境遇は現実にもありそう。
自力で立ち上がった先ではもう少し思慮深く生きられますように、と思う>>続きを読む
統合失調症と診断されたことで、「統合失調症」として扱われてしまう少年。どこまでも心配してくれる親との向き合い方も、薬への抵抗も、ありそうなだけに切なくなった。
途中までがリアルだっただけに、出来過ぎ>>続きを読む
高峰秀子主演、松山善三助監督作品を見たことがなかった気がして鑑賞。地方ロケがまず良い。
狭い世界でどちらに身を寄せるべきか悩み文字通り右往左往する女性。この時代にしては家族が進歩的な考えで後押しする>>続きを読む
気をつけて行っておいでと送り出す家族、共に学校に向かうきょうだいや友達、道のりで助けてくれる知らないおじさんたち、学校で迎える旧友や先生。通学路だけで、子どもたちにこんな豊かな世界があるなんて。自然の>>続きを読む
このタイミングで新興宗教を本筋に絡めた映画を作るというのが、まず挑戦的でおもしろい。内的・外的理由から、信仰にのめり込み、そのネットワークに入っていった女性が、結局は周囲に生きる人との摩擦の中で生きて>>続きを読む
愛なのに、の続きで鑑賞。あちらが愛の一方的な始まりを描いたものなら、こちらは双方向だった愛の終わりに近いところを描いた作品だった。でも簡単には終われなくて、交錯するそれぞれの日々をふわふわと見ていたら>>続きを読む
ありそうでない、でも本質的な部分はなさそうである、ような気持ちになる不思議な作品。そう感じた鑑賞後にこそ、タイトルの一方的な感じが良かった。
映画という枠にはちょっとあっていなかったような印象。三谷幸喜らしいテンションと豪華な俳優陣は期待通りだけれど、あまりにずっとごちゃごちゃしていて疲れてしまった。
RENTの歌詞に出てくるテルマ&ルイーズを知りたくて鑑賞。女優2人だけでなく作品全体からエネルギーが感じられるようだった。特にラストシーンの振り切った2人を空から撮ったところが印象的。
抑圧された女性>>続きを読む
フローレンス・ピュー見たさに鑑賞し、その欲が十分満たされた気持ちになった作品。虐げられた存在からの見事な変化は迫力があったし、心の内は見えずとも心境の変化を想定させる描写もあって迫力があった。
フローレンス・ピュー作品として鑑賞。違和感だらけな完璧な世界の裏を、主人公と一緒に探す。どんでん返しで裏を見たところがピークで、この二つの世界のつながり方やら、現実世界の側のあり方やら、設定が雑だった>>続きを読む
マクアダムス主演のこういう映画に求めるものが全部詰まっているような作品。可愛くて、幸せで、期待を裏切らない気持ちよさ。
飛行機の中でライトなものを求めて見始めたら、どこまでもライトでびっくりした。小芝風花に当て書きしたのかなと思えるほど、主人公以外へのこだわりが感じられず。
フローレンス・ピューの絶頂と転落後の落差が別人のようで見ものだった。自分の罪を許せないことで、負のループに陥ってしまった人の閉塞感がよく伝わってきた。模型に無理矢理絡めなくても良かったようにも見えた。
昔好きだったものを改めて見て、異なる感想を持ってしまい切ない気持ちになる。善悪二元論的世界観だったことに驚いた。人間のために動物がバタバタ死んでいくのも、まさに物語を進めるための死のようで嫌悪感を待っ>>続きを読む
ナショナルギャラリーからおじいちゃんがゴヤの絵画を盗めて、それに対する裁判が人間味のある評決になった、なんてことが現実にあったなんて驚かされる。なんとも温かい気持ちになる。
これは映画館で見て、音をもっと楽しむべきだった作品。アニメだからこその表現がたくさんあって、上原さんだけでなく皆の本格的な演奏があって、とても高揚する作品だった。
ガーウィグならフェミニズムをどう描くのか、ずっと気になっていた作品。ポップに昇華した表現になっているのかと期待しすぎたようで、正面からマチズモの世界を見せられて、少し残念な気持ちになってしまった。これ>>続きを読む
画の豪華絢爛さと、役者たちのはまりようとが凄まじかった。特にコールマンの不安定さが印象的。後味が悪いような、想定通りでむしろ気持ち良いくらいなような、両方の気分になる。
少しだけ時代劇がかったイギリスの物語。お屋敷やピクニックする野外の景色、料理や洋服、人と人との接し方、そんな一時代の独特さだけでも興味深かった。
過去の物語に差し込まれる少し未来と、さらにその先の現在>>続きを読む
10数年ぶりの鑑賞。何度でも惹かれあってしまう2人は、幸せに向かっているのか。何かは好ましく、でも何かが好きになれない、不思議な作品。脇役の存在がよく効いてきた。
未熟な母親の下に生まれたマロニーが、更生の仕組みに携わる多くの人と関わる中で葛藤しながら歩む様子を描いた物語。もう少し大人だったら母親を諦めることもできたのかもしれないけれど、10代半ばの彼にはそれが>>続きを読む
マリーヌ・ヴァクトの過去作と知って鑑賞。本当に若くて美しい。
説明抜きにただ17歳の言動を見せられ、彼女の行動と言葉の裏を想像してしまう。家族、友達、近所の人、顧客たちとの関係性の描き方がリアルだっ>>続きを読む
オゾン作品が見たくて選んだら、想像以上にグロテスクでホラーだった。きちんと種明かし的なエンディングがありつつ、何が真実か分からず不穏なまま終わるところはよかった。
寄生性双子やら三毛猫オスの染色体や>>続きを読む
香港・台湾・本土に住む異母姉妹という設定が、一番面白いところだった。それぞれが母親との関係が拗れているからこそ、父親への憧憬を募らせていたようで、家族のを円満に維持するということの難しさが見えた。それ>>続きを読む