crnさんの映画レビュー・感想・評価

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ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。(2016年製作の映画)

3.0

リンちゃんのPV。ひたすら可愛いく、テンポが良いから、1.5時間観られてしまう。キャラクタも展開も、少女漫画的世界だった。

タイトルに反してママが反対する理由や文化摩擦が描かれていないストーリーと、
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天使の入江(1963年製作の映画)

3.0

画と音楽の力がまず良くて、この時代の洋服や装飾が見ものになっていて、さらに独特の雰囲気の女に男とともに振り回される。というのが楽しめたものの順番で、ストーリーとしてはちょっと理解が追いつけず。最後の急>>続きを読む

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

生存者とその演者が現れて現実につながるラスト。そこで、赤い服の少女は、殺された人たちの象徴だったのかと思わされる。名前も家族も分からない一人の子が鑑賞者の心に残ることも、スピルバーグの狙いなのではない>>続きを読む

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌(2013年製作の映画)

3.5

大事な存在との別れ方や適切な距離の取り方が分からず、一方的に相手と離れてきた主人公。一見低調に進むストーリーの中で、過去から縁のある人々や新しく出会う人々によって変化する彼がよく描かれていた。そして、>>続きを読む

舟を編む(2013年製作の映画)

3.5

多く人の手によって時間をかけて辞書というものが丁寧に作られているところを描くことで、この映画自体もまた、そんな風に作られたもののひとつなのだと自然と想うようになる。ゆっくりした進みがとても心地良かった>>続きを読む

アンナ・カレーニナ(2012年製作の映画)

3.0

舞台の上で繰り広げられている世界として見せる演出が見事。舞台上から世界が広がったり、バックステージに入っていったりという仕掛けがおもしろい。豪華な衣装と、それを着こなす女優陣にも見惚れる。

主役の対
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ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ(2009年製作の映画)

3.5

万引きを正当化するほどに、世間知らずで自己中心的に純粋だった女。それがわずか数年で世間に擦れて、紅を引き「生きていればいい」という。それだけ変わっても、健気に真っ直ぐに自分を支える姿勢が貫かれるのが、>>続きを読む

新しい人生のはじめかた(2008年製作の映画)

3.0

仕事で自分を立てることを優先して家族を大事にできなかった男と、家族を大事にすることで自分の人生に波風を立てないようにしてきた女。そんな自分を変える出会いが、人生を変えるラストチャンスになる。分かりやす>>続きを読む

希望のかなた(2017年製作の映画)

3.0

無表情で語らない人々と、絵になる色味と構図と、独特のテンポのカウリスマキらしさが心地よかったのは中盤までで、終盤はちょっと拡散してしまった印象。ラストの主人公の姿に、「歴史的な背景からフィンランド人は>>続きを読む

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

4.5

「全共闘とは共闘しない」と言って舞台を降りる三島に対する、学生1千人からの拍手にこもった敬意に胸が熱くなる。

討論の仕方や態度と、自分の底辺にある原体験やオブセッションを晒して論理の破綻を見せるだけ
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マイ・プレシャス・リスト(2016年製作の映画)

3.5

説明文にあるようなコミュ障ではなく、猪突猛進的な行動力ある女の子のお話だった。頭でっかちな彼女が、根底にある父親に愛されたいという欲求が発露する時だけでなく、誰と向き合っている姿からも認められたいとい>>続きを読む

ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)

3.5

『エブリディ』を観たときと同じような感想を抱く。こちらの方が3年先なので、あちらがリメイクになるよう。

『エブリディ』の高校生の二人に比べて、こちらの二人は仕事を共にしている分価値観の面ではつながり
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鉄道運転士の花束(2016年製作の映画)

4.0

ちょっとシュールな世界でブラックユーモアを効かせながら、でも人に対してとてもあたたかい作品。緑の深い風景も、最後のロマっぽい音楽も良い。

青年が運転士になったところで父が犠牲になるという結末が見えて
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すれ違いのダイアリーズ(2014年製作の映画)

3.5

水上学校のある景色や穏やかな雰囲気がイメージするタイらしさに添っていて安心して観られる作品。

日記の内容だけでなく、文字の書き方、腕しか映っていない写真、子どもたちに描かせた似顔絵などから、彼女を想
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

3.5

高校生のカンニングを、こうもスリリングに2時間強見せられるとは。他国で実際にあった事件ベースらしいけれど、あり得ないような場面も含め展開作りが上手だった。それぞれのキャラクタの役割が明確で、それにあっ>>続きを読む

最初の人間(2011年製作の映画)

3.5

賢い息子に国を離れるよう勧めたアルジェリア人の母と再会し、記憶の中にもいないフランス人の父の足跡をたどる40代の作家。世の中の人と事象を国同士の関係から理解するのではなく、自分の生い立ちやそこから来る>>続きを読む

A Film About Coffee ア・フィルム・アバウト・コーヒー(2014年製作の映画)

3.0

「コモディティコーヒー」に対置された「サードウェーブコーヒー」のプロモーション作品。映像がとにかくきれいでおしゃれ。

コーヒー豆を運ぶ人たちの逞しさと、農家の人たちのカウボーイハット姿が印象的。バリ
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世界一美しいボルドーの秘密(2013年製作の映画)

3.5

原題のRed Obsession通りの内容。醸造家や愛好家は宗教に例えて、投資家や中国人富裕層は富の象徴として、ボルドーワインに憑りつかれていた。登場人物が豊富で、それぞれのコメントが全然違っておもし>>続きを読む

ボトル・ドリーム カリフォルニアワインの奇跡(2008年製作の映画)

3.0

史実の「パリの審判」のサクセスストーリーと、カリフォルニアのブドウ畑の景色がこの作品の圧倒的な強み。ヒッピーたちがあんな風にワインを飲んでいた時代だったのか、と思いながら観られる。

映画としては整っ
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名探偵ピカチュウ(2019年製作の映画)

3.0

「ピカチュウが可愛いから」と二人に勧められた作品。ピカチュウって毛が生えていたのか、おやじ声だったのか、と眺めていたら、最後にはたしかに可愛く見えてきて声の謎も解かれてすっきり。

もふもふ率が高めな
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結婚相談(1965年製作の映画)

3.0

芦川いづみが観たかっただけなのに、、展開と表現に動揺が止まらなかった作品。雷雨の中のギリシャ神話像がしつこく映されるようなホラーになるとは、そして最後に急着地して軽く終わらせるとは、シュールすぎてもう>>続きを読む

ヒキタさん! ご懐妊ですよ(2018年製作の映画)

3.5

女性側の視点を削ることで、不妊治療を軽く描いたところが上手。主にコミカルに、でも難しさや感情の起伏も伝えながら物語を進めるのに、年の差カップルの設定とキャスティングが効いていた。

男性側に理由があっ
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火口のふたり(2019年製作の映画)

3.0

主題と表現の仕方があっているのか、好みの問題なのか、すっきりしない鑑賞後感。

作品そのものと、いくつかのインタビューや論評から解釈すると、、
日本社会に長く続く不景気や非正規労働、鬱といったものに絡
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オンネリとアンネリとひみつのさくせん(2017年製作の映画)

3.5

急に大きくなったと思ったら、第1作から5年もたっているよう。ドールのようなおそろいコーデから卒業して、ちょっと今っぽい服装と雰囲気になったふたり。相変わらずかわいい。

メルヘンとドラマのバランスが3
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メイジーの瞳(2012年製作の映画)

3.5

ラストに切り取った瞬間がハッピーエンド。子ども好きで優しい美男美女の若いカップルと、幼いながら自分の意思でその二人を選んだ健気な子ども、というのは実に絵になる。

でも、メイジーの長い子ども時代に安定
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風のある道(1959年製作の映画)

3.5

芦川いづみのイメージに合いすぎた役で、筋書きが想定内なのもあり、彼女を見ているのか物語全体を観ているのかぼやける印象。でも、すっきり観終われる。

3姉妹それぞれの娘らしさ、母娘の因縁や血縁の捉え方、
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天然コケッコー(2007年製作の映画)

3.0

ながら観のため、画面をしっかりと見ていないものの、大人が自分の過去を振り返りながら理想的に見る「天然」な中学生時代があったような印象。

田舎の狭いコミュニティの中で、美しく自立的な主人公の少女と少年
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ヘアスプレー(2007年製作の映画)

3.0

人種だけでなく、容姿や性別でも、自分を縛ることなく生を表現して楽しもう!というテーマは分かりやすく伝わってくる。そして役者たちの技量や熱量、魅力も見える。

ただ、作品としては、文脈が一方から整えられ
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ザ・ハッスル(2019年製作の映画)

3.0

コロナ禍で健康的にやせたウィルソンは人としての美しさを増したけれど、本作はその前。美の化身のハサウェイと対比されるぽっちゃり下品なウィルソン、という構図。ストーリーは一応最後にあっと驚くことも用意しつ>>続きを読む

日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)

4.0

「堪え難きを耐え、忍び難きを忍び…」というフレーズが、民家の居間で正座する人々や庭に整列する人々の頭上に響くのが玉音放送のイメージだった。1945年8月14日から15日までの間に、市井の人々とは全く離>>続きを読む

エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

3.0

「世界一クールな私」を望んだ過去の自分から受け取ったタイムカプセルを焼き捨て、「誰かの期待通りになっていなくても、大丈夫だよ、私」と未来の自分へ語り掛けるタイムカプセルを新たに埋める主人公。その二つの>>続きを読む

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

4.0

予想を裏切られることが、なぜこうも気持ちいいのかと思わされる脚本。伏線の回収だけでなく、圧倒的な主人公が「負ける」ことを含めた展開に驚かされる。それを見て、彼女は全く負けていないと、視聴者に思わせるこ>>続きを読む

オンネリとアンネリのふゆ(2015年製作の映画)

3.0

前作はシュールさやひねりが効いていたけれど、今作は単純化されて子ども向けのファンタジーに落ち着いていた(それでもピッキングしちゃうところが良い)。画面や展開のつくりはきれいになっていたけれど、作品とし>>続きを読む

ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(2017年製作の映画)

4.0

自身の青年期の純粋な怒りと、PTSDを患った後の失ったものとしての青年期の純真無垢さが、彼の作品の核のように感じられた。人を許せず排除してしまうのは、彼が自分自身を許しておらず、青年期と戦争体験の怒り>>続きを読む

アクトレス 女たちの舞台(2014年製作の映画)

3.0

自身のデビュー作を20年後に別の役で再演することを通して、時間の経過や老いと向き合う40歳の女優。
女優と個人秘書との劇の練習のやりとりが見もの。現実と劇中劇が入れ子構造にはならず、侵食し合っているの
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セカンドベスト/父を探す旅(1994年製作の映画)

3.5

親との関係、特に幼少期のそれは、他者との関係づくりにおいて土台やフレームになりやすい。グラハムとジェイムズが関係を築く中で、それぞれ自分が父親からどのように愛されたか、愛されたかったかを、気づき消化し>>続きを読む