こなぱんだ

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実のこなぱんだのレビュー・感想・評価

3.5
とりあえず動いている三島を大スクリーンで観れるということ、それは100点中10000点です、本当にTBSの株買おうかなレベルでありがたい、ありがとうございます

書いているものよりも、三島が実際に喋っているのを観るほうが非常になんていうかわかりやすくて本当に感謝でした
やっぱり書いてるものだけだと「歴史」
ないしは三島のいう「持続」が必要になっちゃうから……

「映画」としての完成度が低いのはまあもう許してあげましょう、という感じですが、私が本当に本当にTBSの株を買おうと思ったのは、最後に元全共闘の人達に「「敗北」したそのあとはどう考えてるんですか?」という質問をしているところだと思います。これ、マジで全日本人が聞きたいことじゃないですか?(そんなことないか)

肩書き見てると芥さんは置いといて、元全共闘のほとんどが公務員とか大学教授とか、「お前ら反権力じゃなかったのかよ!!!!」っていう道を辿ってますよね……私、そこが本当に許せないところで、三島は思想と行動に論理の一貫性を貫いた生き方をしたから愛しているので……

てか、そういう生き方をするならば正直に「敗北」を認めるべきなんですよ
むしろ「革命は難しかったから俺たちは権力の中から崩壊させて新しいシステムを作る」とか言ってくれた方が納得するわ!!!!!

結局事実上「敗北」して、日本をこんなにダメにしたのはあんたたちじゃないか……という気持ちだけが残りました!

ちなみにめちゃくちゃ個人的意見なんですけど、私はもちろん寺山と同じく芸術至上主義者ですが、芥さんの諸々の発言には全く矛盾がありすぎてちょっとヒキました。「私の国にいる」とか言って、「事物」と切り離して生活することが本当に可能だと思ってんのか?てか、「事物」と切り離して生活してみろよ、とか思ってしまう、なんか、彼の言っていることは三島の揚げ足取りにしか思えない……「このくだらない世界で」とか言ってたけどあなたの肉体が「存在」しているのはその「世界」にほかならないんですけど、、、それはただの逃げにしか思えないっていう、ただの愚痴です……

三島の方がやっぱりちゃんと「この」「今」「ここにある」「事物」を見ている感じがして、だから三島好きなんだよなあと三島への愛を深めただけだった
こなぱんだ

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