アオスターク

MINAMATAーミナマターのアオスタークのレビュー・感想・評価

MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)
2.0
うーん、あわなかった。
めちゃ長く感じて最後まで頑張って見たけど、深そうに見えて深くない映画だと思ってしまった。

こういう映画って病気の真実だったり背景だったりの知的欲求を満たしてくれることを私は期待してしまうけど、扱ってる内容が教科書に載ってるものを「こういうことがあったんだろうな」って感じで膨らませてるだけで、だいぶ拍子抜けだった。
たぶんこの映画、水俣病がベースになってなくても成立する。
というか、そもそも脚本がドキュメンタリー映画というよりはエンタメ映画の書き方になっている。

じゃあその脚本がどうかというと、そこも面白くない。
恋愛要素の部分とか明らかにいらないし、カメラマンの話もつまらんし、たくさん出てくる被害者たちも深みがあるのかなと思いきや、誰にも踏み込んだエピソードがなく、超あっさり終わる。
こういうドキュメンタリーものってその当事者たちのエピソードにに踏み込んでこそではないのか?

そして何より私の没入感を阻害したのはセットと一部の役者の素人臭さかなと思う。
画面から全然1970年の香りがしない。なんていうかすごくチープっていうか、「セットです!!!」って感じがあって、低予算なのか?と思った。
あと熊本弁、日本人でも何言ってっかわからん。ってのと、絶対この人熊本の人じゃないわ!ってわかるしゃべりかたしてる役者が何人か、しかも結構目立つところにいて、しゃべるたびに引っかかる。
そういった意味で結構いろんなことが引っかかって、個人的にはあまり好きな作品じゃなかった。

「水俣病を知ってもらおう」っていうコンセプトだとしても、あんまり作品からそういう想いを感じられなかったので(むしろ客寄せのための道具の様にさえ思えた)個人的にかなり評価低いです。

しっかりとしたドキュメンタリー映画が見たい人には「スポットライト」という映画がすごくよかったので、そっちをおすすめしたい。