カステラちゃん

モロッコ、彼女たちの朝のカステラちゃんのレビュー・感想・評価

モロッコ、彼女たちの朝(2019年製作の映画)
3.7
カサブランカの路地は迷路のよう。白壁に沿ってくねくねと進む。水色の服を纏ったサミアが、臨月のお腹を抱え身を置いたのは小さなパン屋。字幕を何度読んでも覚えられないモロッコのパンを、セクシュアルにさえ感じられる程、丁寧にアブラに伝える。
骨張ったアブラが、次第に表情を和らげていく。理不尽な目に遭い、頑なな毎日を過ごして来た彼女を救った。肝心のサミアの行く末は厳しい。赤ん坊は朝の光の中で育って欲しいが。