ハム公

83歳のやさしいスパイのハム公のネタバレレビュー・内容・結末

83歳のやさしいスパイ(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます


探偵事務所に雇われた83歳の老人が老人介護施設に潜入し、依頼人の母(ターゲット)の虐待疑惑を捜査するというドキュメンタリー映画!
 
暗号を使っての報告を頼んだら「まだ暗号を覚えてないんだ」と返したり、ペン型カメラでのコッソリ撮影が見るからに不自然だったり、ターゲットに近づきすぎるなと言われたのに堂々と部屋に入って接触したり、スパイというにはあまりにも拙い主人公の様子が微笑ましい!
最初は老人のめちゃくちゃなスパイ行動を楽しむのかなと思ってたら、だんだん不慣れななか真面目に任務に取り組む姿勢や、他の入居者との接し方から主人公の良さが見えてくる
結果、ターゲット以外の入居者とも交流を深め、入居者たちの孤独に気づき、寄り添うようになる主人公

主人公の紳士さと優しさに本気で恋に落ちてしまう入居者をこれまた紳士かつ誠実に振ったり、家族が面会に来なくて不安を抱える入居者に泣いてもいいと伝え、スパイの職権濫用で家族の写真を取り寄せてあげたり、創立記念パーティー?でキングに選ばれてめちゃくちゃ楽しんだり(「正直楽しかった」と報告し、上司に「パーティーもいいけど任務は?」と言われる おもしろ)
正直最初はどこまで台本かもわからないしどう見たらいいかよくわからなかったけど、あたたかい映画だった

いつも一緒にいてセットみたいになったお婆さん2人と主人公がかわいい 誕生日パーティーのケーキにもその3人のマジパンがのってたので、施設内でもセットとして扱われてたんだな
最後3人で食事をして主人公が2人にお別れを告げる場面に感動

海外の施設、パーティーにすごい力入ってるしみんなアゲアゲだし、お庭も開放的で美しく(そういうふうに映してるのかもだけど)、いいなーと思った

主人公の最後の報告は、入居者はみんな家族の面会を求め、孤独を抱えている、(任務について)娘本人が確かめにくるべきだとの意見でおわった
ハム公

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