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ドリーム・ホースのShinMakitaのレビュー・感想・評価

ドリーム・ホース(2020年製作の映画)
2.7

ウェールズの田舎町…
中年女性ジャン・ヴォークスは、昼はスーパーで働き、夜はバーでビールを注いでいる。夫のブライアンは関節炎で働けず、老いた両親の介護もしなければいけないという毎日だ。周りの人たちもみな裕福ではなく、自分のように夢も希望もない高齢者ばかりである。ある日、ジャンは「生きる目標を持とう」と考え、競走馬の飼育を思い立つ。馬主になるなんて普通は金持ちの発想だけど、動物の飼育については夫婦揃って自信があるし、市民農場というスペースもある。問題は、調教にかかる費用だ。そこで、町民たちで組合を作り、メンバーから毎週徴収したカネを飼育・調教に当てようと考えた。馬主経験のある会計士ハワードの手を借り、老後資金で牝馬を買ったジャンは、何とか種馬から種付けをしてもらい、競争用の馬を産ませることに成功した。生まれた子を「ドリームアライアンス」と名付けたジャンは名調教師ホッブスに預けることにするのだが…


「ドリーム・ホース」

以下、ネタバレアライアンス。


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ダセェ邦題だけど、これ原題どおり。サクセスストーリーの王道展開で、実話だというのがかなりの驚きです。
夢やトキメキを忘れた中年・老年たちにはどストライクなセカンドライフものという要素と、競馬レースのハラハラドキドキの要素がミックスされ、その上で組合メンバーの個性が独特というチームスポーツもの要素もあるから、ある程度面白いのが約束されている話ではあります。あとは演出と演者の良さで加点方式の評価ですね。

主役ジャンを演じるのは、「ポスト・フランシスマクドーマンド」だと私が勝手に思ってるトニー・コレット。会計士ハワードは、傑作TVドラマ「HOMELAND」のダミアン・ルイス。芸達者な2人のバディ映画と見ることも可能ですね。組合メンバーの中では、なんと言っても酔っ払いジジイのカービーが最高。エンディング、本物のジャンやハワードたちをまじえてミュージカルしちゃうのにほっこりしましたねー。小粒でベタだけど、年初めに良い映画を観たければ、ぜひ。
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