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ドリーム・ホースのCharlieZGのレビュー・感想・評価

ドリーム・ホース(2020年製作の映画)
3.1
ウェールズの片田舎で人生の斜陽を迎えた人達が共同馬主となった競走馬を通し平凡な毎日に輝きとトキメキを取り戻した実話。

トニ・コレットの豊かな感情表現が素晴らしい。

馬主というと投資のイメージが強く利回りで判断しがちなところ、この映画では “夢” で繋がり心の豊かさを求める純心として描いたところが良かった。

しかし、我が子のように育てた厩務員、原石を磨くことに心血を注いだ調教師、ライバルとの駆け引きで1発勝負に出る騎手、代々受け継がれる血統など、馬主以上のドラマが競馬にはあり、それらをすっ飛ばかしたストーリーには片手落ちな印象を受けた。
細かい事を言えば、実際に過去のJRAの名勝負でもゴール前で馬体を合わせた叩き合いは首の上げ下げで写真判定となるのが普通なのに、結果1馬身半の差とか現実味はなかった。
映画なんだからそんな重箱の隅をつつかなくてもいいじゃないかと言われそうだけれど、後半へ進むにつれ気持ちが入っていかなかったのは事実だった。

でもジャンやハワードをはじめ馬主の皆んなが両手を上げて喜ぶ気持ちはよく分かる、競馬ってお金よりも関わった人や馬のドラマを見て感動するものだから・・・逆に言えばこの映画以上の感動をいつも競馬中継で味わってるんだよね。
これは競馬をやる人でないと分からないだろうけど。

競走馬の映画を観るのは初めてだったけど、昔読んだ宮本輝さん著の小説「優駿」を思い出した。顔の曲がったオラシオンという馬が出て来るんだけど感動作です。
映画とは関係ないですね、すみません(^^;;


監督 ユーロス・リン

キャスト
トニ・コレット
ダミアン・ルイス
オーウェン・ティール
ジョアンナ・ペイジ
ニコラス・ファレル
アラン・デヴィッド
シアン・フィリップス
リンダ・バロン
カール・ジョンソン
ステファン・ロードリ
アンソニー・オドネル
ディ・ボッチャー
ダレン・エヴァンス
リース・アブ・ウィリアム
ブライアン・ドハティ
アシェク・アクタル
ピーター・デイヴィソン
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