トム

ファーザーのトムのレビュー・感想・評価

ファーザー(2020年製作の映画)
4.1
●あらすじ
ロンドン。認知症のアンソニー(81歳)は、娘のアンが雇ったヘルパーを断る。そんな折、アンからパリに行くことを告げられ呆然としてしまう。

●感想
「認知症」の怖さを知る

◯観賞前のイメージ
ほっこり感動ストーリー

◯観賞後
不気味で悲しいストーリー


登場人物の説明がないままなので、認知症の祖父視点で「認知症体験」ができる。

誰が誰で、そもそも存在するのかすら分からない、「マルホランドドライブ」を想起させた。

認知症の老人を取り巻く人々は、誰も悪くないのに、みんなが傷ついていく...。

必死に父のためを思って娘は動くんだけど、認知症の影響で否定ばかりされてて、観てて辛かったな。

最後のアンソニーも観てて悲しくなる...
これもアンソニーホプキンスの演技力がより効いてくるし、余韻が残るんだよな。

なんだろう、、、
ハッピーともバッドとも言い難いんだけど、現実ってこんな感じと突きつけてくるような終わり方だった。

作品としては、「認知症体験」できたことが自分の中では大きい。認知症を理解することが映画を通して少しはできた気がする...。
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