ずっと観たかったけど、絶対辛くなるから避けてしまっていた一作。
もしかすると、今まで培ってきた全てが壊れていくのは死別するよりも辛くて残酷な事かもしれない。
この作品では基本的に認知症のアンソニー目線で進むので、昨日来た人と今日の人がどう見ても別人だとか、娘の顔が違うとか、確かにそう話していたのに知らないと言われたとか、日常が本当に恐怖。
おじいちゃんっ子だった自分も祖父が晩年認知症で言動が怖くなり、近づかなくなって死別してしまったことが長年辛かったし、本人も周囲もなぜこんなに苦しまなきゃいけないんだろう、ってやっぱり辛くなってしまった。
アンソニー・ホプキンスの演技も素晴らしかった。
それだけに、なんだかすごく心が傷ついた。
