実話としては素晴らしいが、それを実写化した映画の出来はそこまででもないかと。
音楽の使い方がチープだったり、伝記映画としてありがちだがエピソードの羅列になってしまっていたり。
あと関係ないが、白人しか出てこないんだな。競馬とはそういう世界なのか？
ネタバレ
しかし、スティーブの存在感と演技は注目すべき意味があったし、女性騎手やそもそもの女性の扱われ方への問題提起はクリアでわかりやすかった。騎手をやめたらすぐ結婚して家庭を持てという生き方しか提案されない狭さ。
頭蓋骨折などの大怪我を経てもまだ騎手を続けメルボルン杯に勝ったのは感動的だし、家族全員が馬に関係する職業に就くのは美談なのだろうが、その選択肢の狭さに少し不安も感じた。
ただただ迷いが一切ないという彼女の馬への執着の背景ももう少しあればよかった。葛藤や迷いは本当になかったのだろうか。
